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神出鬼没
by なまちゃん(2005年1月1日更新)

東宝ミュージカル『モーツァルト!』

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東宝ミュージカル『モーツァルト!』@帝国劇場

何だか今月は、ミュージカル強化月間です。

主演は、芸大声楽科出身の井上芳雄さんと、シンガーソングライター中川晃教さんのWキャスト。今やミュージカル界の2代若手スターながら、正反対の印象の2人。

帝劇洋ものミュージカルとしては音楽のポップ色が強い作品で、中川さんのぞくぞくするような伸びのある高音がピタリとはまってる。「SHIROH」で演技のプロに揉まれた成果か?自堕落に暮らしながらも才能と人生との折り合いに苦悩するモーツァルトの演技もとても良かった。

井上さんは、自堕落を演じながらもどこか上品な印象。某TV番組で蜷川さんが井上さんのことを「ミルクの匂いがする」と言っていたけど、この特性は決して失って欲しくないと思う。妻(西田ひかるさん)とのラブシーンは素敵でした。

一度ミュージカルなるものを観てみたいと思っているストレートプレイ派にも比較的とっつき易いオススメ演目。まだ各席チケットもあるようです。

2005/7/10(日)、16(土)

 

『ラスト・ファイブ・イヤーズ』

『ラスト・ファイブ・イヤーズ』@シアターX

キャパ300弱のシアターX。舞台装置も机とイスが1組あるくらい。キャストは山本耕史さん、NAOさんの2人だけ。ミュージカルって、帝劇でやってるような何千万円も掛けてる作品(多分)ばかりなのかと思ってたら、こういう作品もあるんですね。

歌重視で演技は・・なミュージカルもあるけど、山本さんは全身で演技しながら歌ってた。セリフはほとんどなく全編歌で綴られている作品なのに、素晴らしい演技力だな、と思わせてしまう山本さんの凄さに圧倒された1時間半。

客席の95%が女性客だったけど、男性の演劇ファンも見逃すともったいないですよ。

2005/7/13(水)

 

クラクラプロデュース『相談にのってる場合か!?』

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クラクラプロデュース『相談にのってる場合か!?』@新宿シアタートップス

今や超売れっ子、劇団道学先生座付作家の中島淳彦さん。こちらは劇団本公演ではなく、プロデュース公演のシリーズ。

中島さんといえば、田舎の漁村などを舞台とした人情喜劇のイメージだけど、本作は珍しく、結婚相談所を舞台にした都会派ロマンティックコメディ。むしろ、今回主役の一人である近江谷太朗さん主宰のプレイメイトに近いような。いずれにしても、いつもながら自力のある役者さんの揃った舞台は、観ていて気持がいいのです。

ラストシーンですまけいさんが「シャンパン」というところを「ジャムパン」とマジボケを・・(^^;)。役者さんも笑いを噛み殺してて。もう、すまさん、最高です(^^;)

2005/7/9(土)

 

東京セレソンDX『夕(ゆう)』

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東京セレソンDX 切ない夏の風鈴三部作『夕(ゆう)』@中野ザ・ポケット

出演者をみても、「口コミが頼りの劇団です」なんて舞台挨拶も、商業演劇系ではなさそう。でも、チラシコメントにもロビーのお花にも有名芸能人の名前が複数と、どういう劇団なのか今ひとつ良く分からないんですが・・。作・演出のサタケミキオさんがTV脚本の仕事もされてる様なので、その関係なのかな?

安定した演技と、笑いあり涙ありのきっちりしたストーリー。特に後半は、とても引き込まれて観た。ポケット2週間公演が大入り満席なのも頷ける。ただ、舞台より、TVドラマ(NHKの夜の連ドラとか)にした方がいいような・・という気がしたのも事実。ともあれ、三部作の2作目「口笛」8/2〜8/14、3作目「ぴえろ」9/6〜9/19も観に行こうと思ってます。

2005/7/6(水)

 

青の奇蹟『そよそよ族の反乱』

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不思議地底窟 青の奇蹟企画『そよそよ族の反乱』@青の奇蹟

おなかのすいた事を知らせるには餓死してみせなくてはならない失語症の「そよそよ族」・・別役実さんの不条理劇を、不二稿京さん演出で。

天井も壁も青一色の地下小劇場という雰囲気も相まって、じんわりじんわりと重さが伝わってきた。

写真は(左から)キャストのいずみよしはるさん(第一回監督作品「恋するイノセントマン」2005年秋公開予定)、中村恵子さん、世志男さん。

2005/6/18(土)

 

花歌マジックトラベラー『ただ・・ただよう・・〜サンゴの丘で飲みましょう〜』

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アイ・ドリングストップ 花歌マジックトラベラー『ただ・・ただよう・・〜サンゴの丘で飲みましょう〜』@新宿space107

「ギャグだらけなのになぜか切ないオゲレツハードファンタジー」というキャッチフレーズや、チラシ裏のオゲレツ漫画に惑わされがちだけど、窪田あつこさん(作・演出)の脚本は、実はとてもしっかりしてる。笑えて、そしてちょっぴり泣けて。オゲレツ度は、実はそんなに高くないです。

手の込んだ当日パンフ(無料)も、いつもとても素敵。

写真は劇団員の長峰大輔さん(左から2人目)、客演常連?の(左から)宇賀神明弘さん、内倉弘貴さん、落合哲郎さん、加藤聡志さん。終演後の宴会にて。

2005/6/17(金)

 

チーム申+三鷹『時には父のない子のように』

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チーム申+三鷹芸術文化センタープロデュース『時には父のない子のように』@三鷹市芸術文化センター 星のホール

佐々木蔵之介さん(1968年申年生)の一人ユニットとして誕生した「チーム申」。

佐々木さんが、初めてご自分から脚本を依頼し(蓬莱竜太さん、1976年生)、二人芝居の共演者(佐藤隆太さん、1980年生)へ声をかけて実現した公演とのこと。

モダンスイマーズ作・演出の蓬莱さんは、ご自身の劇団以外にも、外部の劇団や「せかチュー」舞台版脚本など、若手で今、最も名前を良く見る作家さん。そして、真っ直ぐさが切ない兄役の佐々木さんと、ちゃらんぽらんなようで実はやっぱり切ない弟役で佐々木さんに負けない存在感の佐藤さん。キャパ250人の小さな劇場でこんな芝居が観られるのは、本当に幸せです。

「チーム申」、ぜひ今後も続けて欲しい。願わくば小さな劇場で。

2005/6/15(水)

 

『近代能楽集』

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『近代能楽集』@彩の国さいたま芸術劇場大ホール

三島由紀夫の短編『卒塔婆小町(そとばこまち)』(壌晴彦、高橋洋さん他)と、『弱法師(よろぼし)』(藤原竜也、夏木マリさん他)を連続で。

高橋さん、藤原さんの、表情に、声に、動きに、本当に惹き込まれた2時間。この存在感は、ナマの舞台でなくちゃ絶対に味わえない。

7月、NYリンカーンセンター・フェスティバル正式招待作品。

2005/6/5(日)

 

G−up『Deep Forest』

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G−up presents『Deep Forest』

プロデュース形式のG−up presents、Vol.3の今回は、脚本:ほさかようさん(24歳!)、演出:板垣恭一さん、キャストは楠見薫さん、新谷真弓さん(NILON100℃)、細見大輔さん(演劇集団キャラメルボックス)ほか。

「ヘンゼルとグレーテル」をベースに、親子の愛と信じることの難しさを描いた物語。何より、魔女役の楠見薫さんの怪演、いや大好演が印象に残りました。

2005/6/4(土)

 

流山児★事務所『戦場のピクニック・コンダクタ』

050603

流山児★事務所 創立20周年記念公演ファイナル『戦場のピクニック・コンダクタ』@下北沢本多劇場

坂手洋二さんの1991年の作品を、KONTAさんの音楽&インドネシアの音楽家・ダンサーも加わり、流山児さん演出で。

戦争や死のイメージは散りばめられているけど、最近の坂手作品のイメージとはかなり異なり、宮沢賢治のイメージもある不条理ファンタジー。私は好きなのだけど、以前は坂手さんにこういう作風もあったのでしょうか。

キャストは、久々に若松武史さん&美加理さん&塩野谷正幸さんの揃い踏み。写真は初日乾杯する保村大和さん。デビューはTVながら既に流山児★事務所常連の小川輝晃さんは、ロビーで丁寧にサインや写真撮影に応じてらっしゃいました。

2005/6/3(金)

 

『その河をこえて、五月』

050515

『その河をこえて、五月』@新国立劇場・小劇場

2002年サッカー日韓共催Wカップの年に初演され、作・演出・キャストとも日韓の合作で話題になった公演。セリフも日本語・韓国語半々。舞台は現代だけど、戦争を体験している設定の役柄を、実際に体験している役者さんが演じており、色々と考えさせられた。

6月に地方公演、7月にソウル公演。是非、ひとりでも多くの日本人・韓国人に観て貰いたいと思う。

同日はニフティ演劇フォーラムの観劇オフ会が開催され、終演後は平田オリザさん、小須田康人さんにお越し頂き、興味深い裏話を色々うかがいました。

2005/5/15(日)

 

「倉敷市芸文館」

050504

「倉敷市芸文館」

三谷幸喜さん率いる「東京サンシャインボーイズ」の、解散もとい休団前の最終公演『罠』千秋楽は、ここ倉敷市芸文館でした。

2024年『リア玉』までの「充電期間30年」、いつの間にか10年以上経っているんですね。

2005/5/4(水)

 

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