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燐光群特集 (1)

1999.11.07
手塚とおる・小林さやかインタビュー


by 一寸小丸

燐光群の芝居は、ちょっと「ムズカシイ」という印象がある。誰が決めたのか知らないけど、「社会派」らしいし。だが、11月13日(土)に初日を迎える坂手洋二1年半ぶりの新作「天皇と接吻」は、刺激的なタイトルとともに、手塚とおる・小林さやかが出演するという・・。これはちょっと「違うぞ!」と思わせるものだ。劇団健康出身で、バカ歩きのスペシャリストである手塚さんと、前にFSTAGEにも書きこみしていた可愛いと評判の小林さやかさんが「燐光群に出演する・・・」これだけで十分事件だろう。今までの燐光群の作品と同じになるはずがない。それぐらい、この二人は異質である。

1997年に手塚とおるは坂手洋二と二人ユニット二人芝居「男の一生」という作品を上演した。ユニット名は「坂手塚」・・・。そのまんまのネーミングだ。で、ものすごい舞台だったそうだ。格闘技にたとえられるものだったとか。そりゃそうだろう。

小林さやかは所属は青年座だそうだが、様々な芝居に参加している。今年、こまつ座の「イーハトーボの劇列車」に出演し、注目されたらしい。FSTAGE期待の若手美人女優だ。が、私は実は見たことがなかった。ので、どんな可愛い子だろうと、とっても期待してインタビューの場へでかけたのだった・・・。めちゃめちゃ可愛いやんか。

11月7日(月)の午後6時、インタビュー会場となった燐光群事務所(梅ヶ丘)で、二人は待っていた。以下は約30分に渡るインタビューの抜粋である。

(インタビューは週刊FSTAGE編集部員の一寸小丸とAYAにより行われた)


小林さやか 手塚とおる

小丸:
FSTAGEで人気の高い小林さん初めまして。にこにこ。
小林:
あ、どうも。
小丸:
最近、アクセスしてますか。
小林:
それがその、忙しくって・・・
小丸:
発言してくださいよ。けっこう、噂なんですから。
小林:
はい・・・
小丸:
FSTAGEの人にね、突然、小林さんが「劇」小劇場に出てるけど、見ましたか?とか聞かれたりするぐらいなんですよ。私、小林さんのこと知らなかったんであせりましたよ。
小林:
そ、そうですか…
小丸:
手塚さん、お久しぶりです。初めてじゃないんですよ。
手塚:
えっ・・・
小丸:
アンファンテリブルオフってのが、今からウン年前に開かれたんです。(6年ぐらい前かな)
手塚:
うぁああ、ずいぶん前ですよねえ。
小丸:
前川麻子さんの「センチメンタル・アマレットポジティブ」の終演後に、手塚さんと前川さんの二人芝居みたいのがあったんですよね。
手塚:
はい。
小丸:
前川さんとは今も、なんだかんだ繋がってますよ。
手塚:
元気ですかあ。また、なんかやらかしてますか。
小丸:
やらかしてます。O川興業とトラブったリ。
手塚:
相変わらずトラブルメーカーですかあ。
小丸:
はい。相変わらずです。でも、元気になんだかんだやってます。ホームページでいろいろ書いてらっしゃいますよ。
手塚:
それはそれは・・・。
小丸:
ところで、手塚さんは、なぜまた燐光群に出ることになったのでしょうか。
手塚:
それは、最初は「青空のある限り」(坂手洋二作・栗山民也演出)がきっかけです。あれの打ち上げで、坂手さんと初めてお話しし、盛りあがって・・・で、二人で何かやろう、ってなって、あっという間に「坂手塚」ユニットが決まったんです。っていうか、「坂手さんが出るんなら、私も出る」って感じで。

小林さやか

小丸:
ああああ、坂手塚ですね。坂手さんが役者で出たとか。すごかったみたいですねえ。異種格闘技状態だったとか。
手塚:
異種ってゆうか、アウトドアスポーツとインドアスポーツの違いぐらい離れた二人が戦ったわけで・・・。
小丸:
そりゃ違いすぎますねえ。
手塚:
坂手洋二作品の中で、サイテーのものだ、と言われたりしました。
小丸:
それは、まさに褒めコトバでしょう。
手塚:
してやったりと思いました。
小林:
それって・・・
小丸:
小林さんは、なんでまた燐光群に・・・?
小林:
私も「青空のある限り」です。あれで坂手さんと知り合いました。
小丸:
それで今回ですか。突然ですねえ。(後で坂手さんに、小林さんを誘った理由を聞いた)
小林:
びっくりしました。打ち上げでちょっと話したぐらいでしたから。
小丸:
小林さんから見て、手塚さんはどんな感じですか?
小林:
うーん・・・軟体動物
小丸:
ああ、そんな感じ
小林:
やわらかいんです。
手塚:
植動物とか言われますね。植物と動物とが合わさっている。
小林:
柔軟ですごいです。
小丸:
手塚さんは、小林さんをどう思われてますか。

小林さやか&手塚とおる

手塚:
「青空」で最初に出会ったんですけど、すごい可愛い人だと思いました。
小丸:
ほんとですよねえ。で、小林さんは、ほんとはどうなんですか?
小林:
ええええっ!
AYA:
小林さんの健康法ってあるんでしょうか。
小丸:
(ああ、いい質問だ。その元気の秘密を知りたい)
小林:
えっと…食べることです。
小丸:
(おいおい…)
小丸:
手塚さん、ケラさんとは最近やってませんよね。
手塚:
やってないですねえ。
小丸:
もうやらないんですか。
手塚:
そんなことないです。40になったらまたやろう、とか言ってます。
小丸:
40ですかあ。じゃあ、まだまだじゃないですか。
手塚:
いやいや、もうすぐなんですよ。
小丸:
えっ…そうかあ。言われて見ると…
手塚:
ケラも私も同い年です。あと、松尾君とか坂手さんも。
小丸:
そ、そうなんですか。なんか意外ですね。誰がふけてるとは言えないですけど。
手塚:
どういう意味ですか。

小林&手塚

小丸:
手塚さんはホンを書かないんですか。
手塚:
書きませんねえ。なんか、めんどくさくなっちゃって。
小丸:
そうですかあ。
手塚:
でも、演出はやりたいと思ってます。来年末にやるかもしれません。
小丸:
来年末ですかあ。
手塚:
ホンはケラが書く予定です。
小丸:
そ、それはビッグニュースです。オニが笑うけど。
AYA:
大丈夫です。FSTAGERは、そういう先の話しには慣れてます。
小丸:
(慣れてどうする)
小丸:
手塚さんにとっては、坂手さんの演出で、ある意味できっちりとホンがあってやる芝居って、どうなんですか。
手塚:
最近は、こういうのが多いんで。
小丸:
あああ、そういえば、最近はナイロンみたいのってやってませんねえ。
手塚:
昔「健康」って劇団があって、あの頃はやってたんですけどね。
小丸:
やってましたねえ。
AYA:
手塚さんは、いろんな演出家さんの下でお芝居なさってますけど、坂手さんはどうですか。
手塚:
坂手さんは、作家ですね。それで、自由にやらしてくれます。芝居を見つけていこうとしてくれます。
小丸:
坂手さんは、作家ですよねえ。今回も評論が原作ということで、情報量が多くて大変でしょう。
小林:
ええ。伝えなければいけないものが多くて。
手塚:
言わなければならないフレーズも多いんです。
AYA:
それって、一行飛ばしたら大変、ってやつですね。
手塚:
そうです。大変ですよ。でも、飛ばすんですけど。
小丸:
……飛ばすでしょうとも。
AYA:
(小林さんが持っていたブ厚い台本を見て)今回は出演者がたくさんいますね。
小林:
はい。20人ぐらい。
小丸:
小林さんもいろんなとこ出てますよね。所属は青年座なんですね。
小林:
はい、青年座です。
小丸:
でも、評判になったこまつ座とか、いろんなとこに出てます。
小林:
青年座にも出てますよ。
手塚:
え、青年座にも出てるんですか。
小林:
出てますよぉ。
小丸:
じゃあ青年座だ。
小林:

そのとき、出演者の一人で、アメリカ人のキャメロン・スティール君が洗濯物をとりに部屋に入ってきた。
彼は日本語ペラペラだが、めちゃめちゃかっこいい男である。激写。

Kameron Steele

小丸:
『天皇と接吻』という芝居は、けっこう刺激的なタイトルですよね。
手塚:
今年はねえ、日の丸とかが問題になったんで、流行なんですよ。野田さんの「パンドラ」もそうでしょう。
小丸:
らしいですね。評判いいみたいですけど。
手塚:
えっ、もう始まったの?
AYA:
初日開きました。
手塚:
そうか・・・評判はどうですか?
小丸:
いいみたいですよ。FSTAGEにはもうレビューが上がってます。
AYA:
手塚さんも見ますよね。
手塚:
見ます。見れると思います。

実際のインタビューはもっともっといろいろあった。詳しくは、AYAさんのテープ起こしが済んでから、ここに「詳細版」として公開する予定。稽古だなんだで忙しい坂手さんには直接お話しを伺えなかったが(後で電話でインタビューした>「坂手洋二インタビュー」も読んでね)、稽古風景の写真もいただいたり、いろいろと親切にしてもらったよ。実は坂手さんもちょっと(30秒ぐらい)顔を出し、挨拶だけはした。

やっぱ、これは手塚さんと小林さん見たさに、スズナリに行くしかないかもね。なんて言ったら、坂手さんに怒られるかもね。


手塚とおる・小林さやかインタビュー(速報)
坂手洋二インタビュー
燐光群「天皇と接吻」公演情報
燐光群「天皇と接吻」稽古風景
手塚・小林インタビュー詳細版
燐光群ホームページ

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