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【No.005】

2002年のR:MIXと私

R:MIX 神戸公演より帰ってまいりました町田です。初の週刊FSTAGE原稿依頼です。これも次に繋がると良いのですが・・・

2002年は出会いとその連鎖、『繋がりの年』でございましたね。まぁ具体的に申し上げますと・・・

2002年は客演から始まりました。(ちなみに2003年もです。)

1月出演作品は花歌マジックトラベラー『ひのくに〜限りなく本物に近いニセモノとその価値を失ったホンモノ〜』

R:MIXからは町田誠也(私)と看板女優の倉田知美が客演。これには「週刊FSTAGE」の神保さんも絡んでいたのですが、とにかく大変でした。新年も5日から本番だったため当然正月は無く、作業的にもギリギリのスケジュールだったため色んな部分で大変でしたね。とは言え、メンバーはX-QUEST主宰のトクナガヒデカツさんやヰタマキの馬場巧君、フリーでQUESTに良く出ている橋本亜紀さんなど、我々がやりなれた人達が多く、芝居そのものは作りやすかった印象がありますね。

で、次が3月R:MIXの人気シリーズ『必殺シリーズ』より、『必殺〜季節外れの蛍〜』と言う作品を上演したのですが、これは1月の客演に一杯一杯で準備不足からのスタートで大変でしたね。

役者には倉田知美を久々の主演に持って行き、相手役にはまだ新人上がりだったウイング田中と、我々とは息のぴったり合うヰタマキ馬場君を。その他にもビックフェイスの名倉右喬さんや東京セレソンDX常連の杉田吉平さん、リトルキッズの井村倫教さんなどの私よりも遥かに年長の曲者な方々にたくさん出演していただくことでR:MIX流の不良債権問題を上手いこと舞台の上で表現できたのではないかと思います。

4月には倉田知美がX-QUEST『エロドラマ(e-DRAMA)〜宇宙で一番遠くて永い遠距離恋愛〜』に出演。私と一緒じゃない外部出演はものすごく久しぶりで、普段マネージャーとしても動く私がいなかったので苦労していた感じ。と言うのも私も知美も元々小劇場というよりは中劇場出身なので感覚や考え方に色々差異がある様子。しかしながらセクシーでシャープな役回りを立ち回りやダンスを含めてキチンとこなしていたのには驚かされましたね。(前に私も出ましたがダンスが多いんで大変なんですよ、ここは)

で、春には花歌マジックトラベラー主宰窪田あつこさんから、彼女の客演先である『AND ENDLESS』の西田大輔さんと私は波長が合うから会って置いたほうが良いと言うことを告げられて彼らの『美しの水』三部作を見に行き、西田さん他メンバーと出会う。

8月にはR:MIXの看板シリーズ『魔のシリーズ』より『魔者達の愛』を上演。花歌マジックトラベラー主宰窪田あつこさんを主演にど派手路線の活劇作品だったのですがここでは初の舞台美術さんを雇ったこともありまして、新たなスタッフにたくさん出会いましたね。作品そのものはR:MIX版の『コンバトラーX』だったのですが、若い世代や女性の共感を生むことが出来て、とりあえず目的達成。

10月もゲスト依頼がありましてギリギリまで稽古したんですが、クオリティ部分にどうしても譲れない問題がありまして、1週間前向きに話し合ったのですが、降板することに。やはりアマチュア団体に招かれる時は、その稽古量や招かれ方が重要だなと感じました。この団体はR:MIXやX-QUESTが好きな団体だったためそこに招かれると「それっぽい」ことをさせられるんですが、「それっぽい」から脱却できないので贋物にホンモノの私だけが浮いてしまっている感じになるんですね。

それにもましてやはり稽古かと・・・

活劇は稽古が薄いとアクション部分も芝居の部分も薄くなってしまうんですよね。本が悪くなかっただけに残念。

11月はまたしても客演でジャングルベル・シアターの『風花の桜〜大江戸猫草子〜』に出演。制作絡みの付き合いで出たのですが、なかなかにほのぼの劇団で、明らかに自分の居場所ではない感じなのですが面白い集団でしたね。おそらく児童劇なんかをやれば食っていけるんじゃないかと思います。深みは無いんですがサラッと見れてジーンとする感じです。

R:MIX衣装の木村春子の外部進出始めって感じでヒロインの3匹の猫を担当していたのですが、2日ぐらいであげてしまったのは流石でしたね。尚、ここでは若手の役者の面白い連中とたくさん出会い、それが次に繋がる感じになりました。

12月は『魔者達の愛』を見た人達に口説かれて客演することに。劇団ではなくユニットで鉄火場〜ギャンブルステージ〜というところの『CHRISTMAS CRIME』と言う作品なのですが、この集団母体はひまわりとスカーフェイス、演劇集団ふれ〜るーじゅと言った感じで私以外は概ね昔からの付き合いだったみたいでしたね。

で、私主演だったのですが、11月の主演だった海老澤智史君とコンビを組むことに。芝居はアメリカ映画的なテイストであまり好きなジャンルではなかったのですが、癖のある役者がたくさん出ていて面白かったです。特に若手の俳優女優に興味を持てる人間が多くてよかったですね。

そして『CHRISTMAS CRIME』が終わる間もなくAND ENDLESSの『GARNET OPERA』に出演することになり稽古に。しかも12月の28日にはAND ENDLESSの年末スーパーライブがあり、その中で『GARNET OPERA』の予告公演をやると言うことで、そちらも出ることに・・・しかも予告公演では唯一本編では一言も使わない台詞しかなく同時に2公演の台詞を覚えているような感じで大変でしたね。

R:MIX とまぁ、年内結局稽古は8本、出演は6本とまぁ芝居人らしい生活が出来たのではないでしょうか? すべて、出会いが出会いを連鎖している感じですので、来年も劇場や劇団の大小に関わらず、求められるものに対しては積極的に出て行こうかと思っています。とは言え今年もすでに5本の出演が決まっているのでスケジュール的には微妙なんですけどね・・・

その分うちの役者を外に出せるように出来ればいいなぁなんて思ってます。今年はそういう意味で育てる年ですね。

6月・10月には初のR:MIX『魔のシリーズ』年2回ということで実験的で企画的なことも用意していますんで期待してください。ちなみに最新の予定では3月19日よりザムザ阿佐ヶ谷にて『必殺〜裁きの十字架〜』がございます。ご期待ください!!

R:MIX

劇団R:MIX座長/町田誠也
2003.1.26


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