1999.08.21
『チケットセゾン』撤退の真相 その後
チケットセゾン会員向け予約マガジン「tj」9月号に「チケットセゾン営業終了のお知らせ」が出ていました。10月でチケットセゾンは営業を全て終了、電話予約やカウンターも全て閉鎖、チケットセゾン会員には年会費を返還ということになりました。
建前はソニーとの新会社「(株)エンタテインメントプラス」に業務引継ぎ、ということになったようですが、上記のような実態をみると、やはり実質的にはセゾンのチケットビジネスからの撤退、ソニーの参入と見てもいいでしょう。
設立された新会社は8月10日の日経流通新聞の報道によると、店舗展開は一切なし、年内にも電子決済やICカードなどを使った新しいサービスを試験的に展開するそうです。また、クレディセゾンの顧客管理のノウハウを生かしたデータベースマーケティングも提供します。
これらに影響されて「ぴあ」の電子チケット実証実験やローソンチケットのHPの開設などが早まる可能性が出てきました。いや、それのみならず、14年前に「チケットぴあ」が切り開いて以来のオンラインシステムの「常識」が変わるかもしれない、という期待も持たれているようです。例えばチケット10時発売開始の常識、とか。
そういう企業の思惑が自分の意思で(と思いこまされて)チケットを購入するひとりひとりの客にとっていい方に向かうかどうか、ですね。…次の手は何だ。
参考:チケットセゾン撤退の真相
問題は、タイミングですよね。お客さんのことを考えると空白期を作らないほうがいいはずですが、それどころじゃないんでしょう。オンライン「だけ」で商売するには時期尚早だと思いますけど、「店舗展開の限界」は明らかだから、とっとと撤退しちゃうという・・・。こうなると、オンライン展開のトリガーは何次第ってことになるんでしょうか。あ、iモード次第かもね。
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