週刊StagePowerTopPage
日刊StagePower

乾坤一滴
NYの日本人俳優
西山水木の使い方

野平総研!!
テレビ文芸時評

レコメンの殿堂
お気楽鑑賞記
目撃者
TheStageTribune
特集:さいたまGT
特集:小劇場史
週刊SP企画室

NEWSバックナンバー
過去の連載・記事
取材のお願い
Onlineインタビュー
このサイトは?
NEWS ON STAGE
(1279)

2006.12.22
紀伊國屋演劇賞決まる!

当サイトが勝手に「三大演劇賞」の一つに認定している「紀伊國屋演劇賞」が発表になった。昨年は「該当なし」だった団体賞には「シス・カンパニー」が選ばれた。賞金は200万円。また、注目の個人賞5人には、鈴木瑞穂、たかお鷹、鈴木聡、島田歌穂、宮沢りえ。この5人のうち、他の演劇賞にも選ばれそうなのは・・・むむむっ?

これまで団体賞には「劇団」やプロデュース団体が選ばれることが多かった。シス・カンパニーは演劇制作事務所であるが、もともとは劇団夢の遊眠社の俳優マネジメントからスタートし、劇団解散後もマネジメント業務を中心に活動してきた。2000年ごろから野田秀樹の作・演出作品のプロデュースも行うようになり、NODA・MAPの公演以外も北村明子プロデューサー主導で手がけるようになっていた。2006年は「父帰る」「屋上の狂人」「ヴァージニア・ウルフなんかこわくない?」「獏のゆりかご」など、優れた舞台を制作し、その実績が高く評価された。「ヴァージニア〜」はケラリーノ・サンドロヴィッチの演出で、大竹しのぶ・段田安則・稲垣吾郎・ともさかりえの出演。「獏〜」はグリングの青木豪を作・演出に抜擢したオリジナル作品であった。

近年の演劇界は、四季や松竹が実績を上げ、東宝や明治座などもミュージカルで動員を増やしている。一方でタレント事務所の攻勢も顕著であり、勢力図が大きく塗り替えられつつある。そんな中、小劇場出身者が作った演劇制作事務所が地力をつけてきており、作品的にも興行的にも成功を収める事例が登場してきている。今回のシス・カンパニーの紀伊國屋演劇賞団体賞受賞は、その大きなトレンドのひとつと言えよう。かなりめでたい。

第41回紀伊國屋演劇賞

◎団体賞(賞状並びに賞金二百万円)

■シス・カンパニー
「父帰る」「屋上の狂人」「ヴァージニア・ウルフなんかこわくない?」「獏のゆりかご」の優れた舞台成果に対して。

◎個人賞(賞状並びに賞金五十万円と記念品)

■鈴木瑞穂
俳優座劇場プロデュース公演「女相続人 THE HEIRESS」におけるオースティン・スロウパー、「夜の来訪者」における倉持幸之助の演技に対して。
■たかお 鷹
文学座公演「ゆれる車の音 九州テキ屋旅日記」における上原丈太郎 、ホリプロ/天王洲銀河劇場主催「錦鯉」における坂口九州男の演技に対して。
■鈴木 聡
ラッパ屋公演「あしたのニュース」の脚本・演出 、グループる・ばる公演「八百屋のお告げ」の戯曲に対して。
■島田歌穂
地人会公演「飢餓海峡」における杉戸八重の演技に対して。
■宮沢りえ
野田地図(NODA・MAP)公演「ロープ 」におけるタマシイの演技に対して。
審査委員:村井 健、小田島雄志、大笹吉雄、長谷部 浩、松原 治

紀伊國屋演劇賞

週刊SP:2006.10.03■AERA【現代の肖像】に北村明子


公演情報募集 / 週刊StagePower / ニュース募集