2006.5.29
K藤K介氏逮捕続報!
演劇界の有名ストーカーとしてだけではなく、映画、音楽、グラフィックデザイン、CM制作、文芸などなど、あらゆるクリエイティブ分野で脅迫まがいや不当入場などを繰り返していたKK氏は、今年1月11日に作家荻野アンナさんの母親を脅迫したとして逮捕された。その後、どうなったのか・・・その行方は杳としてわからぬままであった。
週刊朝日6月9日号が伝えたところによると、被害者である荻野アンナさんがその裁判の様をレポートしている。題して
「自分を追った被告を追う 荻野アンナさんのストーカー裁判傍聴記」
記事のスタンスは、アンナさんの「裁判初体験」という「不思議な」体験のレポートとして綴られている。それも、「被害者」という立場。本来、もろ主観で書かれても不思議じゃないものを、「作家」という職業のなせるワザか、微妙に「客観化」した文章で描写している。さすが、作家だ。
で、そういった絶妙なスタンスを排して、知りえた事実を記すならば、
- 逮捕され、起訴され、横浜地裁で裁判となった
- 1回目公判は3月17日(事実の確認だけで、所要時間は半時間だけ)
- 2回目公判は5月2日、1時間半。
- 被告の母親が証言(今回の事件でパートをクビになったそうだ)
- 弁護士は「病気に翻弄される哀れな親子」路線で対抗した
- 被告は「プラダー・ウィリー症候群」で、感情のコントロールが難しい病気なのだと
- 検事側は弁護士の弁論の矛盾点を指摘した
- 3回目公判は5月26日で結審
- 弁護士は被告が反省している証拠として、拘置所内で20冊も本を読んだ点を挙げた
- 被告はマスコミ電話帳を今も所有しており「出たらまたかける」と答えた
- 電話はかけるが、今後は「同じ表現者として」友好な関係を築くつもりだとか
- 判決は6月10日
(なお、荻野さんが実名を伏せ、仮名(与太郎)を使っているので、被告をKKとしました)
このレポートを読んで感じたことは、第一に「警察はやっぱり、ほんとうの意味での(実害を伴う)被害者が出ないと事件として扱ってくれないのだね」ということ。荻野さんの場合は82歳のお母さんがストレスで帯状疱疹を出していまも苦しんでいる。猪野詩織さんのときから進歩してないんじゃないのか・・・。
第二に、荻野さんの「なぜこうなったのか知りたい」という問いかけの重さ。荻野さんは、被告に対して言っているのだが、「事件全般」を考えたとき、10年近く放置していた我々サイドの怠慢に思いが至る。思わず反省してしまう・・・。
第三に、第二を踏まえて、この裁判の様子を読むと、それでもやっぱり関わりたくない、関わらずにきて良かった、という思いがつのる。読み終わって脱力したもの。やっぱダメかもしれない。唐さんとこか麿さんとこで修行させるといいと思ったけど・・・ダメかもしれない。とほほほほ・・・。
週刊SP:2006.01.13■加藤康介容疑者逮捕!
(いまさら名前伏せてる意味ないぢゃん!)
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