2004.12.25
新国立劇場が俳優養成機関を設立
新国立劇場(東京・初台)に俳優養成のための「演劇研修所」ができることになった。劇場の上部組織・日本芸術文化振興会に内示された来年度の運営交付金の原案に盛り込まれたことによる。初年度予算は約6000万円の見込みで、2005年4月開設を目指している。
研修所の規模やカリキュラムなどは未定だが、同劇場がこれまで参考にしてきた海外の例などからみると、定員10〜20人で2〜3年制になりそうだ。劇場は1月下旬までに具体的な内容を詰め、研修生を公募する予定だ。
同劇場にはすでにオペラとバレエの研修所がある。98年に始めたオペラは大学院修了程度の歌手が対象で5人定員の3年制。01年に始めたバレエでは17〜19歳のダンサーを1年おきに8人募集し、2年間研修している。
新国立劇場は今年の8月に俳優養成機関設立に向けてのカリキュラム作りを目的としたワークショップを行っていた。その成果があっというまに実ったものである。国立の俳優養成機関が存在しないことは、多くの演劇人が問題点として指摘していたわけだが、ここにきて、「存在」の登場が確実になったことは喜ばしいことだ。あとは、質の向上と、全国への影響を期待したい。
日本芸術文化振興会
新国立劇場
2004.6.30■新国立劇場が俳優ワークショップ開催
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