2003.5.5
演劇人反戦イベントが各地へ波及
4月5日に開かれた「イラク攻撃と有事法制に反対する演劇人の会」の反戦イベントが各地へ広まっている。これは、このイベントの際に書かれた台本「あきらめない」がWebで公開され、自由に利用できるようになったため。この台本は複数の演劇人のアイディアを斎藤憐氏がまとめたもの。
朝日新聞社が発行する月刊誌「論座(6月号)」の特集は「試練に立つ平和主義」。その第一の寄稿は劇作家渡辺えり子氏の「私はあきらめない」。渡辺氏の戦争直前の行動を、自身の手で詳述している。首相官邸への突撃は、「逮捕覚悟」ではなく、「逮捕されればニュースになる」との思いであったし、「反戦」などの行動を嫌っていた本人が、集会を呼びかけるまでになったのは、(いろいろやろうとした結果)メディアを利用することしか方法がないと悟ったからのようだ。
渡辺氏は、反戦イベントの演劇人リーディングが全国各地で行われるようになったことを伝えている。また、「戦争を止められなかった」ことを率直に悔いている。自らの「愚直さ」をさらし、「戦争を止められなかった劇作家」としての自分を追い詰めている。と同時に、「戦争を止められなかった観客のみなさん」へも問いかけている。「さて、どうする?」と。
イラク攻撃と有事法制に反対する演劇人の会
「あきらめない 演劇は非戦の力」台本
朝日新聞社「論座」
参考:2003.04.06■「演劇人の会」反戦イベントは盛況
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