2001.12.23
特殊法人改革、日本芸術文化振興会にもメス
小泉首相が推し進める特殊法人改革の「特殊法人等整理合理化計画」が12月18日、ようやく策定された。今後、どこまで具体化されるかが心配だが、破滅へと邁進するこの国を救うため、なんとしても実行していただきたいものだ。
ものだが・・・。
新国立劇場の運営や、劇団への助成金を配分する組織である日本芸術文化振興会もまたれっきとした特殊法人であり、その「整理合理化」からは逃れられない模様。いったいぜんたい、どうなるというのか。
策定された計画書によると以下のとおり。
事業において講ずべき措置
【伝統芸能伝承者養成(国立劇場)、現代舞台芸術研修事業(新国立劇場)】
果たすべき役割・政策目標を明確にした上で、事業の重点化を図るとともに、厳格な外部評価を実施し、メニューや研修実施方法を適宜見直す。
【国立劇場、新国立劇場運営業務】
国立劇場運営業務
可能なものについては全面的な民間委託化を図るなど劇場の管理運営について競争条件を導入した民間委託化を推進し、国費投入の抑制を図る。
新国立劇場運営業務
新国立劇場の劇場管理も含めた管理運営は全面的な民間委託によるものとし、国費投入の抑制を図る。あわせて、果たすべき役割・政策目標を明確にした上で、厳格な外部評価を実施し、その評価結果に基づいて、運営方法の改善、国費助成のあり方の見直しを行う。
【芸術文化活動に対する助成事業】
国が明確な政策目標を定めるとともに助成実施後の外部評価を行いその結果を事業に反映する。なお、国からの補助金を受けて実施する助成については、当該目標が達成された場合又は一定期間経過後には、、助成措置を終了することを明記するほか基金による助成については原則として追加的な国費投入を行わず、基金運用収入、民間寄付等で賄えるよう業務の重点化を図る。
組織形態について講ずべき措置
●独立行政法人とする。
この「独立行政法人」というのは、民間企業並の厳しさをもって事業にあたれ、というもの。経理を明確にし、評価も厳しく行うという。つまり、無駄な赤字は許さないし、演劇公演にも「成果」を求めていくということだ。
特殊法人等整理合理化計画
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