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劇団扉座、只今公演中
2000年11月公演
「愚者には見えないラ・マンチャの王様の裸」
@紀伊国屋サザンシアター

11月2日に東京新宿・紀伊国屋サザンシアターで初日を開ける劇団扉座の第22回公演「愚者には見えないラ・マンチャの王様の裸」であるが、10月27日〜29日に横内さんの出身地である神奈川県厚木市の厚木市文化会館で四回のみ公演が行われた。これは、今年3年目(第四回)になる「厚木シアタープロジェクト市民応援団」の主催事業。なんでも、厚木高校演劇部時代から横内謙介に注目していた厚木文化会館が、厚木市、扉座とが協力してスタートさせたのが「厚木シアタープロジェクト」だそうだ。そんで、その一般市民応援組織が「市民応援団」。年1回程度、扉座の芝居を上演している。(そのほかにも関連イベントがあるみたい)

厚木・東京・北九州公演日程

さて、そんなことは関係なく、どの程度の仕上がりか気になったので、小田急線に揺られて厚木くんだりまで出ばってきました。新宿から1時間半ぐらいかかったよ。でもって本厚木の駅から徒歩で15分ぐらい。遠かったっす。

劇場に着くと、ロビーに横内さんが立っている。マジで居るんだよなあ。

公演は、10月27日金曜日夜から29日日曜日昼までの四回。私が見たのは日曜日昼の最後の回だった。

14時6分開演。装置がかっこいい。さすがに稽古場の装置とは全然違っていて、作りこんである。ヤオヤ舞台は変わらないけど、舞台奥がいろいろ大変なことになっていた。

順調に芝居は続く。稽古ん時とそんなに変わりない。1ヶ所、完全に変わっていたが、有馬さんの名誉のために、伏せておこう。でも、新宿ではアレでも通用しないんじゃないのかなあ。もうちょっと考えないと、さむ〜いことになりそうだぞ。厚木のお客さんだって、一部笑ってはいたけど、かなり引いてたんだから。ま、稽古場では寒いどころか、ツラかったんで、あれでも「改良」だとは思うけどさ。

さて、こういう地方の文化会館みたいなとこで芝居をやる場合、いろいろと心配になる。いわゆる「多目的」ならぬ「無目的ホール」では、設備的に問題が生じるのだ。ま、厚木市文化会館は、照明でプロサスが使えない厳しさはあるけど、なんとかなってはいた。サザンシアターでは、もっと自由にやれるだろうと期待したい。

芝居が終わってフィナーレ。作・演出の横内さんが舞台に呼び出され、ごあいさつ。この「厚木シアタープロジェクト」を今後もよろしくお願いします、だ。来年は扉座20周年記念ということで、年3公演を計画しているとか。その意味では、この「愚者〜」の選択は正解だったんじゃないのかなあ。

ということで、役者さん退場して終演。が、拍手が鳴り止まず、アンコール。段取り通りのアンコールって感じじゃなくて、そのたどたどしさがちょっと好感触。

ロビーに出ると、横内さんはお客さんと談笑中。いい感じでお客さんと接している。今回もあったホモネタだけど、誰も文句言ってる様子はない。ま、今回のは別に・・。


ロビーにて。

稽古場で見た時よりも、ずっとエンタメでした。2時間6分、てんこもりです。ホンについては、2時間でこんなにもいろいろやれるんだ、って感心してしまった。よくできたホンですよ。まあ、もうちょっと短くしてもいいとも思えるけど、でもまあ許容範囲でしょう。クオリティの高さを感じましたよ。

終わって、制作さんにサザンシアターの入り状況を尋ねた。サザンのキャパは468席。全10ステだから、4500は動員しないとならない。厳しいぞ。扉座ぐらいの劇団は、3000〜4000ぐらいが普通だから、大変だ。再演だし。でも、代表作なんで、ぜひ見てもらいたいってとこだろう。

で、席に余裕があるということなので、週刊FSTAGE特別割り引きをお願いしてみた。当日券の客も受付で「週刊エフステージを見た」と言えば、当日券4500円が前売扱い4000円に割り引かれることになった。もし時間があれば、ご利用くださいませ。


ロビーにて。

2000年10月31日


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公演日程

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