そんなわけで、公開された映画を見てきました。4月29日午後2時から上映。下北沢トリウッドは100人キャパのミニシアター。満員だった。9割以上が若い女性でした。
映画が短編3話なので、上映前と、上映中に二回、そして上映後にMCが入りました。吹原さん以下、劇団員総出で「ひとネタ」で前振り。まあ、かなり寒いネタだった。後で吹原さんに聞いたら、事前に稽古して練りこんでいたネタが直前にNGになっちゃったんだとか。そんで、あわてて仕込んだネタをやったんだと・・・やらんほうが良かったと思う。
まあ、そんな寒いムードを引きづったまま、映画上映が始まりました。
最初に気になったことは「音が悪っ!」ということ。これがネット配信とかなら気にならないのかもしれませんが、スクリーン上映だとかなり厳しい感じ。アフレコじゃなくて、同時録音でやってるんだけど、やっぱ厳しいですねえ。(一部アフレコもあった)
あと、音楽もオリジナルではあるけど、チープな感じがしてしまった。デスクトップ音楽っぽいのはいいんですけど、やっぱもう少し手のこんだのが今なら可能だと思うので・・・。スピーカーのせいだけじゃないと思う。
でもまあ、音の問題は映画の本質とは別なんで、しょうがないかな、と思いながら見続けました。さてさて・・・。
全体的な感想としては、やっぱ役者の問題が一番大きいと感じました。ほんとうに劇団員だけで作ってるんですねえ。そんで、その劇団員がベテランならまだしも、まだまだみんな若い役者なわけで、やっぱ厳しかったなあ。舞台なら、そのアクの強さとかで笑えるんでしょうけど、スクリーンとなると「俯瞰」で見てる感じになるので、パワーとかが伝わってこないのです。一番面白かったのが監督の吹原さん(役者で出てた)だという・・。
そもそもこの作品は「麗子さん」のキャラがとても重要だと思うんですが、いろんな意味で弱かったかと。んでもまあ、他の役者のキャラの作りこみもハンパな感じがしたので、「麗子さん」ばかりを責めるのは酷ですけど。
決して役者が悪いとか、ダメだ、という意味ではありません。けっこう、ホンがキャラ中心で書かれていて、それなりにまとまってもいるので、役者に対する注文のレベルが高い映画になってるということです。そこいらのテレビタレントさんにだってできないと思います。そうとうアクの強い怪優じゃないと厳しい・・・。
映像的には、とてもシンプルでした。もっとテクニックを駆使してるかと思った。SFXとまでは行かなくても、アニメとかCGとか、いまどきのポップな映画は使うもんだと勝手に思ってましたので・・・。
なので、印象としては、深夜に放送されている30分ドラマの印象。BSとかで低予算で作られたやつですね。まあ、そのレベルはクリアしていたと感じました。
で思ったのは、ぜひとも芝居を見てみたい、ということです。映像では、演出面で制限されることをどうクリアしているのか、と。照明や音や映像などで、なんかやってるのかしらん。どうなんでしょうか。その意味で6月の本公演に期待したいと思います。
劇団ポップンマッシュルームチキン野郎
第5回公演「侵略家族!」
@大塚ジェルスホール
(2006年6月9日〜11日)
−−>吹原幸太インタビュー
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