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ぴあと演劇、その活性化のために (2)

2001.2.6
ぴあとチケぴ、その実態

まず、実際問題、ぴあの掲載情報はどう変化したのか。確認しておきます。部長さんは、チケぴの演劇部門の扱い量は、常時1000件ぐらいあると言ってました。これまでは300件ぐらいしか載せられなかったので、同じデータを全部載せると3倍になっちゃうとか。公演リストのページって、どのくらいあって、何件ぐらい載ってるもんでしょうか。リニュアル直前の年末発行の1/4号と、最新2/5号を比較してみます。

部門 1/4号 2/5号 比較
  前売 今週 合計 総数 倍率
演劇 43 115 158 318 2.01
Musical 8 28 36 70 1.94
ダンス 9 36 45 111 2.47
お笑い 14 66 80 80 1.00
歌舞伎 1 6 7 20 2.86
寄席 8 24 32 71 2.22
狂言 0 5 5 34 6.80
合計 83 280 363 704 1.94

まあ、ほぼ2倍になりましたね。1/4号の今週分115のうち、20がチケぴで扱わないものでした。よって、演劇のチケぴ分は、138が318になり、2.3倍です。

ところで、ちょっとびっくりしたんですけど、リニュアル後って、製本の体裁が変わりましたよね。分厚くなったからだと思ってたんですけど、実は、1/4号の方が厚かったんですよね。気がつかなかったよ。

項目 1/4号 2/5号
総頁 351頁 319頁
値段 350円 320円
演劇頁 26頁 33頁
リスト頁 17頁 18頁

リストの頁数はほぼ変わらず、それで倍のデータが載ったってことか・・・。ってことは、前と同じ情報(公演ごとの情報量も変えず、チケぴで扱わない公演情報も載せる)を掲載しようとすると、倍の頁になるってことだよな。リストが倍、36頁。リスト以外が同じだとすると計51頁。現在が総ページの10.3%で、これが51頁になると16.0%となるわけだ。これ以上増えちゃダメなんですかね。特に「演劇」が増えちゃ問題なんですかね。・・・というのが素朴な疑問だ。それを検証しましょう。

現在、チケットぴあのイベント扱い総数は激増している。下図はここ4年間の推移だ。年平均で10%程度の増加を示している。全分野で8万件もの扱いがある。で、扱い量に見合った売上があればいいわけだけど・・・。

チケぴ扱いイベント量推移

下図は、チケットぴあでの売上金額だ。総売上金額と、演劇部門のシェアを示した。演劇部門はけっこう伸びてるね。でも、全体は横ばい傾向だ。演劇が伸びてるって言っても、扱い総数の年平均10%の伸びには及ばない。結構厳しい状況らしい。

チケぴ売上・シェア

そんで、演劇の売上シェアが25%前後と、4分の1なわけだけど、扱いの総数では、コンサートと演劇って、ほぼ同数らしいよ。その他は、スポーツとかイベント。結局、扱い数が同じでも、コンサートは演劇の3倍近い売上があるってわけだ。もしかして、「演劇部門は、手間がかかるわりに、売れてない」とかって位置付けなのかしら・・・。いや、実際そうなんだろうなあ。

でも、音楽・コンサートの観客人口と、観劇人口の差って、すごいよね。どんくらいかな。3分の1ってことないよね。もっと差があるよね。観劇人はかなりチケぴを利用してるってわけだ。つまり、チケットぴあにとって演劇の存在は小さいけど、演劇にとってチケットぴあの存在は大きいってこと。(参加人口比のデータは、電通の「情報メディア白書」か「レジャー白書」あたりに出ていそうだけど、ネタ持ってないので、後日。)

とか言っても、チケぴ売上の25%を占める演劇が「小さい」ってことはないかもな。いや、かなり重要だよ。ってことは、ぴあとしては、「効率を上げること」が重要なテーマになっているんだろうな。

ということで、この取材のまとめを以下に書きます。

続き(3)



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