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2009.11.3
関西小劇場界の危機か?

関西小劇場界と大阪市のバトルが勃発。関西に衝撃が走った。大阪市側の「契約だから」というお役所コトバが演劇人に通じるのか。演劇人は引き下がるのか。何度も繰り返された事態が、また起きたということなのか・・・。

大阪城ホールに隣接する劇場「ウルトラマーケット」が閉館の危機にある。関西小劇場界が結集して支えてきた「ウルトラマーケット」が大阪市側からの「通告」により、来年3月末で「契約解消」となる。

大阪市中央区の大阪城ホールは、キャパ16,000で多くのイベント、コンサートが開かれている。その西側に隣接するのがキャパ130ほどの劇場「ウルトラマーケット」だ。もともとは大阪城ホールの空倉庫だったが、大阪城ホール側からの「有効活用」という提案で始まったのがウルトラマーケットだ。当時(2004年)、関西小劇場界では小劇場の閉鎖が話題となっており、多くの劇団が手弁当で集まって作ったのが「天下の台所改善実行委員会」であり、ウルトラマーケットだ。5年を経て何もない空間がようやく劇場らしくなってきたとこだった。大阪城ホールと関西小劇場界が手に手をとって作り上げた劇場だった。

今回、大阪市危機管理室というところが出てきて、緊急物資の備蓄倉庫にする、と通告した。賃貸契約なのだから、それを延長しないというだけのことで、法的な問題はなにもない、ということだ。そして、大阪城ホール側もこれを認めていたという。何の事前説明もなく、蚊帳の外だったのは、天下の台所改善実行委員会であり、ウルトラマーケットであり、関西小劇場界だった。

それでいいのか?

11月17日に天下の台所改善実行委員会は記者会見を開くという。「閉館にいたる事情説明」だ。公的な存在である劇場の運営サイドとして、いま、何が起きているのかを説明する義務があるということだ。劇場の閉鎖は、お店が一軒なくなるという意味ではない。いや、お店だって、勝手に無くなられちゃ困るものも多い。ましてや、文化・癒し・交流の空間である劇場が説明もなしに閉鎖されるわけにはいかない。倉庫を劇場に変えるだけでも、多くのエネルギーを要したわけだから。そこには、劇団や演劇関係者とともに、観客のエネルギーも費やされていたのだから。

記者会見と、その後の動きを見守りたい。

ウルトラマーケットについて
天下の台所改善実行委員会
ウルトラマーケット設立の事情1
ウルトラマーケット設立の事情2

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