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2009.6.23
新国問題、今度は週刊朝日が刺激的に紹介
今週の週刊朝日(火曜日発売)の新聞広告はちょっと衝撃的だ。「怒れ!納税者 5連発」として、母子加算手当、西松建設事件、トンデモ裁判官、改正産業再生法と並んで「新国立劇場:永井愛、井上ひさし、蜷川幸雄らが怒る『天下り』経営」と。これじゃまるで、新国立劇場の運営が税金の無駄、ドブに捨ててる、と言わんばかりだ。
実際の誌面はちょっと違う。タイトルは「劇作家永井愛さん 訣別の弁」として、「私が新国立劇場を見限る理由」となっている。「井上ひさし氏ら演劇人たちも支援」とも。
記事では、昨年5月からのコトの始まりを紹介している。ノリは完全に「週刊誌」です。まあ、こういった問題では、お役所は取材を受けないので、こっち側からの情報に偏ってしまう傾向があるのはやむをえないところです。財団側は取材の要請に対し「コメント」を返している。「適正に処理されている。永井さんが問題を引き起こした。」と。
記事はこの執行部のコメントに対する鵜山氏の話で結ばれている。「お互いに、自由闊達に、演劇に対する哲学と愛情とをもって、厳しい批評、判断をぶつけ合い、その過程を広く公表し、創造側、観客を巻き込んで、さらに議論の輪を広げることこそが、まっとうな対し方です」と。そして、記事の最後に付け加えた記者のフレーズが・・・痛い。(この鵜山氏のことばを)「遠山理事長には、きっと理解できない話だろう。」
確かにそうだろう。お役所が考える最高の結末は「問題自体がなかった」というものだ。問題が起きた時点でお役所は非難されるものだから。問題が起きていないんだから解決の道を探る必要はない、のだ。
しかし、どんなに「問題は存在しない」と言っても、徐々に広がり、大きくなっているように見えるが、どうだろうか。
週刊朝日2009年6月29日号
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