1999.11.02
空き店舗にこだわって公演する劇団「魚の目」(沖縄)
劇団魚の目は、1998年5月に旗揚げした沖縄(那覇)の劇団。その時々で必要な人材を集めて芝居をつくるという会員制の演劇集団で、現在約30人がメンバー登録している。
空き店舗を舞台とする公演は、今年の6月に展開したワークショップを機に、自分たちができること、試したいことの発表の場を設けようと企画したものだ。「いろいろなことに挑戦したい」との思いから、通常の舞台とは違った空間での演劇を思い付いた。
実は会場となる那覇の国際通り商店街は、空洞化が指摘され、衰退しているところだ。空き店舗も目立ちつつある。別にそこを活性化させようという意図から企画がスタートしたわけではないが、商店街側も好意的に対応しているという。
魚の目は来年3月の公演に向け、空き店舗マップも作製し、会場を決定しようとしている。芝居自体が「街」と関わりの深いものとなりそうだ。
舞台は台本なし即興で展開。「国際通りは幾重にも層をなして街が重なりあっている。この街で生まれたドラマを、ここで生活する人にも見てもらいたい。通行人も自然と巻き込めるような空間をつくりたい」という。
琉球新報ニュース1999.11.01配信
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