1999.08.29
シンポジウムとショーケースで活動を売りこむ「芸術見本市」開催
ビジネスにおける「展示会」は、製品や商品を展示して、商談に繋げるもの。パフォーミング・アーツ集団のための「展示会」が、東京国際フォーラム展示ホールで8月31日、9月1日の二日間にわたって開催される。題して「第四回芸術見本市」。
この催しは、劇団や音楽、ダンスグループなどの表現者側(約60)と、劇場・ホールの関係者が参加している。公演の場を求める側と、上演作品を求める劇場側とのお見合いの席だ。大手劇団の文学座や青年座から、一跡ニ跳や横浜ボートシアター、珍しいキノコ舞踊団、レニバッソ、解体社などなどの小さな集団までもが参加している。
一般の展示会と同様、小スペースに活動を紹介するものが中心であるが、特設ステージでの公演も行われる。また、複数のパネリストを集め、ユニークなシンポジウムが行われるのも興味深い。劇場主達が「劇場」について話し合うものや、演出家達が「演劇論」を戦わせるもの、各地で演劇活動する人たちによる「地域演劇事情」などがある。
●シンポジウム1
「21世紀の文化都市をどうつくるか〜ホール・劇場の役割〜」
パネリスト:小坂弘治(博多座支配人)、佐藤信(世田谷パブリックシアター)、安田秀穂(東京都職員研修所調査研究担当課長)
●シンポジウム2
「演劇の魅力をどう伝えるか」
パネリスト:栗山民也(演出家)、鴻上尚史(演出家・第三舞台)、宮田慶子(演出家・青年座)、司会:松尾和子(評論家)
●シンポジウム3
「1999地域演劇事情」
岩崎正裕(199Q太陽族・大阪)、土田英生(MONO・京都)、戸中井三太(カタコンペ・新潟)、泊篤志(飛ぶ劇場・北九州)、長谷川孝治(弘前劇場・青森)、はせひろいち(ジャブジャブサーキット・岐阜)、深津篤史(桃園会・伊丹)、司会:津村卓(財団法人地域創造 芸術環境部プロデューサー)
●市民参加シンポジウム
(1)「ホールにおける市民参加型事業」
如月小春、坂田裕一、中村透
(2)「公立ホール運営への市民参加」
海藤経彦、桜井俊幸、辻野臣保
●実用セミナー
「公共ホール・劇場の自主事業をサポートするには<入門編>」
第四回 芸術見本市
主催:芸術見本市実行委員会(財団法人地域創造、国際交流基金、国際舞台芸術交流センター)
共催:社団法人東京コンベンション・ビジターズビューロー
後援:外務省・通産省・自治省・文化庁・東京都・東京国際交流財団
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