８月10日から12日の三日間、東京紀伊国屋ホールで行われる予定だった大分市つかこうへい劇団と紀伊国屋書店提携の「平壌から来た刑事」（作・演出　つかこうへい）は、当初は韓国人役者によるものであった。本年４月に韓国で上演したものを、そのまま持ってくるもの。企画・制作はつかこうへい事務所。

ところが、６月になり、「平壌から来た刑事」は日本人役者で、との変更アナウンスがあった。さらにここに来て、作品自体が「二等兵物語」（つかこうへい作・演出）に大幅に変更されることになった。出演は北区つかこうへい劇団メンバーが中心となるもよう。

「二等兵物語」に関する情報はまだほとんどないが、「つか自身による作品」となれば、久々でもあり期待が膨らむ。韓国公演での動員が、期待に反して、非常に少なかったとも伝わっており、また、その原因が韓国での広報活動がほとんどなされなかったことによるとも言われている。真相は定かではないが、今回の一連の顛末は、「役者の活造り」を旨とするつかこうへいならではのものでもあり、どこまで作品を仕上げてくるのか期待される。ドラマ「ロマンス」でも注目された吉田智則の活躍は必至であり、小手先の演出のない「役者芝居」となるであろう。注目の舞台となっている。

参考：つかこうへい事務所

『二等兵物語』