「お気楽社会派」を標榜する海千山千プロデュースが、ムチャな作品に手を出している。テーマは「選挙」。10月12日配信ニュースでも伝えた通り、現役の議員さんに出演交渉しているが、いつものように多彩な出演者を揃え、現代社会の複雑な迷いを描くようだ。合併間近の町の町長選挙を舞台に、元校長と元生徒が一騎打ちとか・・・とてもお気楽ではすまされない。

海千山千プロデュースは1997年に旗揚げ。一貫して鯨エマのオリジナル作品を上演している。常に社会の底辺を生きるマイノリティにスポットを当て、摂食障害の女性、精神病院の看護婦、アルコール依存症の患者、帰国子女、ホームヘルパーなどを扱ってきた。「シュールでポップなお気楽社会派演劇」なのだとか。出演者も、さまざまな劇団で活躍する老若男女やゲイなど幅広い。よそから見れば「現役の議員さん」の出演は突拍子もないが、海千山千なら「それもあり」か。

鯨エマ氏は俳優兼劇作家・演出家。青年座在籍中に海千山千を立ち上げ、ＣＭや情報番組でも活躍、2005年にはドキュメンタリー映画「マンゴと黒砂糖」を監督した。この映画は、太平洋戦争の玉砕の地サイパンへ、毎年慰霊に行く人々を追ったもの。生き延びて捕虜になり、生き残ってしまった戦争体験者の今を、インタビューを交えて描いている。

海千山千の舞台の特徴として、もう一つ「演劇のバリアフリーサービス」が挙げられる。これは鯨エマ氏が積極的に携わっている事業。下記のサービスを実施している。「現役の議員さん」といい「バリアフリーサービス」といい、「お気楽」から遠ざかる一方だが、その分舞台はとんでもないことになりそうで、期待が持てる（何を期待してるのだ＞私）。大仁田厚先生はちゃんと言うこと聞くのだろうか。本番中の町長選挙のセリフに「それは違う」とか言い出す議員さんはいないのだろうか・・・。妄想が膨らんでしまう。

なお、10月中に予約し清算すると「早割りサービス」があるという。詳しくは劇団ホームページで。

海千山千プロデュース公演第12発!! 「カラスの声もしわがれる・・・」 11月23日（祝）〜27日（月）＠笹塚ファクトリー 料金3300円（早割：10月中予約で3000円） 〜出演〜 大沼美和子・名取幸政（青年座）・哀藤誠司（第三エロチカ）・横道毅（花組芝居）・小林香織（ワンダープロ）・太田紗弥加・福田雅美（東演）・米倉紀之子（昴）・関根信子（ふぁんはうす）・大湯潤一（東京タンバリン）・菅野健・池田幸代（朋友）

【日替わりゲストに、ナマ議員さん登場！】 ２３日１４時 奥田けんじ氏（中野区議会議員・民主党） ２３日１９時 大仁田厚氏（参議院議員・自民党） 　　　　　〃 片桐紀子氏（横浜市議会議員・無所属） ２５日１９時 大津ひろ子氏（都議会議員・民主党） ２６日１４時 保坂展人氏（衆議院議員・社民党） …ほか、小池晃氏（共産党）・鈴木けんぽう氏（民主党）・遠山清彦氏（公明党）が出演予定。日時は決まり次第ＨＰ上にアップ。

〜バリアフリーサービス〜 ・点字のチラシを作っています。 ・視覚障害者用の音声ガイド（日時指定）をつけています。 ・車椅子用の地図があります（エレベーターや車椅子用トイレを記載） ・障害者の介助でいらした方は入場無料です。 ・駅の改札口まで送り迎えがございます。

（ニュースリリース）