８月１３日にＮＨＫ総合テレビで放送されたイッセー尾形の二人芝居ドラマのクオリティが非常に高かった。特筆すべき成果をあげた。

この番組は「イッセー尾形の　たった二人の人生ドラマ」と題され、８月１３日午後１１時２５分から１時間放送された。

内容は、イッセー尾形とゲストとの二人芝居を３組見せるもの。ただし台本がない。あらかじめ、二人の関係などの設定を決め、あとはアドリブで「何が出るかわからない」という状態で１５分強のバトルロワイヤルを見せる。場所は博多の屋台。長年一人芝居をやり続けているイッセー尾形と言えども、演出家との共同作業の稽古を重ねて作ってきたものであり、アドリブでの二人芝居に慣れているわけではない。もちろん、イッセー尾形は何度か二人芝居を上演したことはあるが・・・。

今回選ばれた相手役は、大泉洋、小松政夫、石田ゆり子（出演順）の三人。小松政夫は達者な役者であり、こういった試みやコントには慣れていると予想できるが、他の二人にとっては未知なるジャンルであろう。ただし、大泉洋は現在も劇団（TEAM-NACS）での活動があり、稽古でこのような経験も考えられる。石田に関しては・・・。

三組の設定だが、大泉洋は、なんかの工事会社の上司（イッセー）と部下。でもって、イッセーが大泉の奥さんの父親でもあるのだった。でもって奥さんは英語しかしゃべれないという。

小松とイッセーは同じ会社の社員。小松のほうが年上だが、イッセーのほうが上司。単身赴任のイッセーに対し、地元博多の小松。小松はイッセーの人事に不満が・・・。

石田とイッセーは父娘。何年ぶりかの再会。石田が家出していた。博多で水商売している。父親は今も漫才師。やっと見つけた娘との再会。説教のひとつもしてやろうと思っていたが・・。

１５分程度なので、ドラマになりうるのかと不安だったが、見事だった。特に大泉が秀逸。芝居のうまさでは小松のほうが上かもしれないが、めちゃくちゃな設定と展開にイッセーが爆弾を落としまくったのに、大泉は見事に反応していた。

ということで、レギュラー化希望。普通の役者なら「やってみたい」と思う企画だし。見てみたい役者もいっぱいいる。桃井かおりとか武田鉄矢とかは定番か。ある程度の技量が求められるけど、若い役者のも見てみたい気がする。

ＮＨＫ「イッセー尾形の　たった二人の人生ドラマ」