2006.6.17
大学と劇場が深く提携して公演
東京都町田市にある幼稚園年少から大学院までの一貫教育を行う玉川大学の芸術学部が、青山円形劇場と提携して行う公演が今年も6月7日〜11日に無事開かれ、終了した。提携公演は今年で4年目。
今年のタイトルは「パフォーミング・アーツ・フェア in 青山」。芸術学部のパフォーミング・アーツ学科が中心となり、メディア・アーツ学科(本年度開設)も参加しての公演。全面的に青山円形劇場のプロのスタッフがサポートしている。
朝日新聞が伝えたところでは、学生が職場体験するインターンシップの劇場版だが、はたして学生たちはそこまで目的意識が明確なのかどうか・・・。
この提携公演は、「舞台芸術を担う人材育成」に関心のある大学側と劇場側が2003年に「提携」という形で結びついたもの。今年は6月7日〜11日に公演した。総合演出は同大助教授で、企画は学生が行った。ダンスや音楽、朗読劇などを行ったという。照明・音響・装置・制作などのスタッフワークは青山円形劇場スタッフが助言し、チラシやパンフも作った。総勢150人もが参加したという。現場の裏方をサポートするのはよくあるが、情宣やチケット販売などの制作までも手伝うのは珍しい。貴重な体験だったろう。失敗もあったみたいだけど。
学生演劇にしろ普通の小劇団にしろ、劇場との提携で、会場や一部のスタッフに協力してもらうことは少なくない。しかし、すべてのスタッフワークや制作面までプロが指導してくれるのは珍しいだろう。ありがたい経験だ。プロが、小屋入り前から協力してくれることで得られるものは大きい。この「劇場」の存在意義を大きく変える試みが普及することを期待したい。いくらプロだって、小屋入り以降だけでフォローできることには限界があるのだから。
パフォーミング・アーツ・フェア in 青山
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