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2006.5.26
世パブ「演劇ワークショップの未来」

子供向けや地域コミュニティ向けの演劇ワークショップを展開している世田谷パブリックシアターが、演劇ワークショップの未来を考える実験ワークショップ「明日のために」を開催した。みなさん知ってますか。「演劇のワークショップ」と「演劇ワークショップ」は別のものなんですよ。私は知りませんでした!

インプロ(即興劇の発展形)やロールプレイング(ゲームではない)など、演劇の稽古をベースとしたものがビジネス研修などで活用されていることは知っていた。インプロはしっかりと体系化され、さまざまなカリキュラムとなっていることも。しかし、「演劇ワークショップ」もあそこまで進化していたとは。将来的には、演劇よりも大きな市場規模となる可能性がある。とんでもないことになっている・・・。

「演劇ワークショップ」と「演劇」は全く別のものだ。「演劇ワークショップ」を簡単に言うなら「演劇を使う」ものであり、その形態は子供向けの授業だったり、企業でのビジネス研修だったり、地域コミュニティ向けのレクリエーションだったり、参加型の演劇エンタテインメントだったり。「演劇を使う」という意味は、例えば営業のロールプレイングだったら、営業担当役とお客役が接客のシミュレーションをやるわけだが、その目的はビジネスとしての成約(売り上げること)なわけで、これが演劇なら「面白くしないとダメじゃん」となる。意味が全く違う。

そもそも「演劇の稽古」は、コミュニケーション能力や自己表現、客観化(相対化)、シミュレーション、演技力などの向上を持っている。これらを子供の教育やビジネス研修に利用できることは知られていた。しかし、今、それは未来に向けて、さらに明確なジャンルになろうとしているようだ。世田谷パブリックシアターが今回行った三日間の実験は、未来を見据えて、「演劇ワークショップ」自体の可能性(と問題点)を確認すると同時に、普及拡大のための仲間を見つけるものであった。これを契機として、次なる展開が注目されるところだ。

世田谷パブリックシアター
詳細レポート:週刊SP企画室「世田谷パブリックシアター演劇ワークショップ」


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