2006.5.20
蜷川幸雄舞台「エレンディラ」公演延期
蜷川幸雄の演出する舞台が延期だそうだ。これは、それなりに大変な事態だと思うのだが、どうなんだろうか。
だいたい、延期の理由がいまいち不明瞭。この公演、ホリプロの制作で、ノーベル賞作家の作品が原作で、会場が東京西巣鴨の廃校の体育館を利用する、というもの話題だった。脚本を担当するのが燐光群の坂手洋二だし。
延期の経緯だが、坂手の脚本の第一稿があがってきて、蜷川が演出プランを練ったら、不都合が生じたということだ。当初、「諸般の事情」と説明された。一部報道によると『脚本の第1稿が完成し、演出プランを立ち上げる中で、作品の方向性と体育館という空間に食い違いが生じ「より良い舞台にするためには劇場で上演した方がいい」との結論に達し、公演延期を決めた。』という。・・・意味がよくわからない。
「作品の方向性と体育館という空間に食い違いが生じ」というのは、つまり「ホンを読んだら、体育館で仮設の舞台機構でやるのは無理だ」ということだろうか。しかし、別の報道では、ただの体育館を劇場として観客を入れるために4500万円使って改修したとか。まあ、観客を入れるための最低限の改修では、蜷川演劇には不満ということだろう。そりゃまあ、そうに違いない。
見方を変えると、よっぽど坂手戯曲がすごかったのかもしれないと楽しみになる。しかし、蜷川演劇と体育館という取り合わせも見たかった気がする。どうせ廃校なんだったら、むちゃくちゃにしてくれるんじゃないかという期待を蜷川さんなら抱かせるもの。しかし、会場の「にしすがも創造舎」としては、壊されちゃたまらんのかもしれない・・・どうだろうか?
「エレンディラ」公演延期のお知らせ
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