朝日新聞で2005年１月に連載されていた「ベニサン物語〜隅田川左岸劇場の20年」が本になる。これは、2003年10月から2005年２月にかけて朝日新聞川の手版を中心に連載された「千住物語」「深川今昔」とあわせての単行本化だ。大幅に加筆されるという。

「ベニサン物語〜隅田川左岸劇場の20年」は2005年に20周年を迎える劇場「ベニサン・ピット」の設立のきっかけからの変遷を紹介している。もともとは染色会社の紅三（べにさん）の倉庫だったのだが、使っていない倉庫を稽古場として格安で貸し出したら、利用していた蜷川幸雄らの要望により、 1985年に劇場ベニサン・ピットが生まれたという。蜷川に関する面白いエピソードや、当時の企業と演劇とのふれあいが描かれている。新聞連載時に話題になった記事だ。企業ってのは、こうでなくっちゃ、と強く思います。

現代書館発行
「東京　千住・深川物語」
208ページ　1575円
田中　啓介　著
4月24日発売予定