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2006.4.24
拉致題材の舞台公演に「脅迫」報道

劇団てんびん座の5月公演「『この手に…』〜横田めぐみを想う〜」が「脅迫」されているとテレビや新聞で話題となっている。これは、たまたま札幌で開催される予定だった「横田滋写真展」への脅迫騒動があったためで、「劇団も」脅迫されたと関連づけた報道となったもの。

札幌での騒動は、全国5箇所で無事開催されてきた写真展が「もし開催すれば客や取引先、従業員に危害を加える」という手紙によって会場変更を余儀なくされたもの。たまたま同じ時期に開催を予定していた公演が拉致問題を扱っていたため、それへの電話やメールでの問い合わせや抗議が「脅迫」として報道されたものである。もちろん、抗議の仕方によっては「脅迫」と捉えることも可能であり、劇団サイドとしては「安全な公演」が可能かどうか不安となり、警察に相談したようである。これをして、報道機関は「脅迫だ!」と熱く報じている。テレビでは主宰者へのインタビューを放送している。

ただし、放送された映像では、主宰者は「一方的に怒鳴られて電話を切られた」というような「抗議」があったことを紹介しただけで、「脅迫された」とは言っていない。劇団ホームページの主宰者日記でも、そこまで「危機」があるとは紹介していない。もちろん、「いやがらせ」的なものは感じただろうし、出演者に子供がいるとなると、対応に苦慮するのは当然だろう。しかし・・。

どうやら、札幌の事件の余波、といったところだろうか。それでも、演劇だから社会的な事象を扱う場合は、こういった「一方的な抗議」は一般的なものである。また、未解決の事件、継続中の事件を扱うことに対する非難もあるが、演劇だからこそ扱えるのであり、定着してしまう映像ではむしろ困難なものである。

いずれにしても、テレビの取材などで公演前の稽古が削られている劇団は厳しい事態になっているようだ。コメンテーターも「劇団の公演も拉致問題の存在を伝えるために公演しているわけだし」と、写真展と一緒にしているし・・・。追い込みの稽古が無事進行し、初日が何事もなく開くことを祈らずにはおれないものである。

劇団てんびん座
asahi.com「めぐみさんの舞台上演の市民劇団に、脅迫電話やメール


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