2006.4.3
新作能にロボット出演
ヒューマノイド系の国際学会で新作能が上演されるかもしれない。登場するワキ役にロボットが指名されている。
日本ロボット学会名誉会長の梅谷陽二・東京工業大名誉教授が書き下ろした能は、人間とロボットが共生する物語。舞台は江戸時代後期の金沢で、実在のからくり師大野弁吉がモデル。重要な脇役として、からくり師が作ったからくり人形が登場する。無実の罪による口封じで殺されたからくり師の後を追い、自らの機能を停止してしまうという悲劇だ。
世界をリードする日本のヒューマノイド開発は、江戸時代のからくり人形にルーツがあるという。日本のヒューマノイド研究をアピールするとともに、「ヒューマノイドが参加する演劇などが新しい文化産業に育つ可能性もある」と期待している。現在、実際に出演する国産ロボットを募集中である。
能とか狂言とかがやりたい放題な芸能であることは知っているが、本物のロボットまで登場させようというのは「日本ロボット学会名誉会長」ならではだろう。手塚治虫の「鉄腕アトム」を引くまでもなく、浦沢直樹の「PLUTO」が話題を集めている現在の、新しい「ロボットと人間」の共生を描いてくれることを期待したい。
からくり能の試み−ロボットは能に調和するか?−An Attempt at ...(PDF文書)
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