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2006.3.31
高橋いさをさん、謝罪で決着

高橋いさをさんが講師を務める俳優養成学校の公演で、無断で伴一彦さんの小説を使ったとして訴えられていた件は、謝罪などを条件として、東京地裁で和解が成立した。

テレビドラマの脚本家として知られる伴一彦さんが、自著の短編小説を無断で俳優養成学校公演の脚本に使用されたとして、演出家の高橋いさをさんや学校経営者らに損害賠償などを求めた訴訟は、高橋さんが著作権侵害を認め謝罪することなどを条件に31日までに、東京地裁で和解した。

和解条項はこのほか、(1)高橋さんらが謝罪金50万円を支払う(2)伴さんと高橋さんが連名で演劇雑誌に著作権保護の重要性を訴える意見広告を掲載する−など。

伴さんは、高橋さんらが2002−03年に自ら講師を務める俳優養成学校などの公演で、伴さんの短編小説を一部変え無断使用したとして、計550万円の賠償などを求めていた。

一般に、発表会などの無料公演では、無断で作品を使用してしまう例が少なくない。あるいは、学生サークルなどのアマチュア劇団もまた、著作権への配慮がない場合がある。例え無料公演だろうと、アマチュアだろうと、著作物の使用には気をつけなければならない。手紙または電話でひとこと知らせるべきものである。著作者によっては、使用料を求めない方もいるが、かといって無断での使用は論外である。というか、どんな場合でも、上演の際には著作者に招待券を送り、「ぜひ見に来てください」ぐらいは言いたくなるものだろう。

今回の結果は、さすがに高橋いさをさんだけのことはある、との感想を持つ。いさをさん自身の作品も上演されることは少なくないわけだから。謝罪だけではなく、著作権保護のための活動へつながることは喜ばしい結果と言えよう。

劇団ショーマ (いさをさんのコラムに丁寧な「謝罪文」が掲載されています)


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