東京・王子にある王子小劇場で行った公演を対象として選ぶ「佐藤佐吉賞」が発表になった。2005年度の最優秀作品賞は乞局「耽餌」。乞局は2004年度に続く連覇である。

佐藤佐吉賞は1998年に王子小劇場アワードとしてスタートした（2002年から佐藤佐吉賞）。同劇場スタッフの玉山悟氏が中心になって選んでいる。「佐藤佐吉」の名は映画界では俳優・脚本家として知られているが、それとはまったく関係がない。王子小劇場の「佐藤佐吉」は、劇場の親会社である佐藤電機（株）の創業者の名。明治３７年生。

なお、佐藤佐吉賞のユニークな点は、特定の劇場での公演限定という点もあるが、部門が作品・戯曲・演出・舞台美術・照明・音響・衣装・宣伝美術・主演男優・主演女優・助演男優・助演女優と１２もある点である。まだまだ発展途上の劇団のスタッフワークまでもきちんと評価し、表彰する意義は大きい。

主な受賞者

最優秀作品賞＝乞局「耽餌」（たぬび）
最優秀脚本賞＝下西啓正（乞局「耽餌」）
最優秀演出賞＝広田淳一（ひょっとこ乱舞「旅がはてしない」）
最優秀主演男優賞＝チョウソンハ（ひょっとこ乱舞）
最優秀主演女優賞＝松岡洋子（乞局）
最優秀助演男優賞＝じょじ伊東（無機王）
最優秀助演女優賞＝羽場睦子（無機王）

王子小劇場
佐藤佐吉賞2005ノミネート
結果速報

乞局