ダンスユニットとして知られるニブロールだが、演劇公演「ノート（裏）」を行ったり、宮沢章夫の遊園地再生事業団とのコラボレーション公演『トーキョー/不在/ハムレット』を行ったりと、その活動の範囲は広い。才能のあるスタッフが揃っていて、音楽や映像の表現活動も行っている。

そのニブロールは、NIBROLL ABOUT STREET（ニブアバ）というファッションブランドを立ち上げ、2001年からは東京コレクション（ファッション界における国内最大の見本市）へも参加している。５年目の今年は、東京都写真美術館のロビーを会場とし、パフォーマンス性の高いファッションショーを行った。

近年、ファッションショーの形態が変化してきていると伝えられている。もともと、ファッションショーは最先端の音楽を使い、最先端の映像テクニックや照明テクニックが駆使されるステージショーであった。ここにきて、モデルのパフォーマンスもまた次の段階にきているようだ。パフォーマンス公演がベースのニブロールの、「衣裳」から派生したニブアバの「作品」を見せるショーが、パフォーマンスによって構成されるのは、当然のことかもしれない。

それにしても、内藤こずえやワダエミなど「衣裳さん」の作品が注目されたことはこれまでにもあったが、ファッションブランドとして企業化されているのは素晴らしいことだ。舞台衣装は「日常で着れる」ものではない場合が多いけど、ファッションブランド化できるものだって少なくない。その場限りで消えてしまうのが惜しいものも数多いのだ。

ニブロール（主宰：矢内原美邦）
NIBROLL ABOUT STREET（主宰：矢内原充志）
東京コレクション公式サイト
東コレ：Nibroll aboout street（写真）