多くの人気タレントを抱えるジャニーズ事務所が、早稲田大学演劇博物館と提携し、早大生が作った舞台を上演する計画だという。公演は12月3、4日にジャニーズ事務所所有の東京グローブ座で行う。同事務所所属の俳優、岡本健一さんが準備段階からかかわり出演する予定。

この企画は「＠ザ・グローブ・プロジェクト」といい、ジャニーズ事務所から「学生が本格的な舞台作りに参加する機会を」と提案。東京グローブ座と地理的に近い早大が、演劇研究や学生演劇が盛んであるということで選ばれた。3年程度は続ける予定。

この企画は、基本的には学生のみでの活動となる。鴻上尚史氏らプロの助言もある予定だが、脚本、演出、出演者、スタッフは早大生から公募。経費は入場料（1500円程度）で賄う計画。

ジャニーズ事務所の演劇への傾倒ぶりは知られたところ。小劇場の劇団や作家らとのコレボレーションも多い。次々と新しい企画に挑戦している。東京グローブ座という常設の劇場を手に入れ、海外作品なども導入してきた。多くは、演劇制作のノウハウをジャニーズ事務所が提供してもらう側だったわけだが、今回の企画はアマチュアに提供するもの。これにより、何が生まれるのか注目したい。単にひとつの公演を行って終わりになるのではなく、学生演劇界やアマチュア演劇界に大きな影響を与えるような発展性のある企画となることを期待したい。3年程度の提携ということで、その期間中に学生の側から斬新な企画が提案されることが重要となろう。