人気劇団サモ・アリナンズの作・演出を担当する倉森勝利氏が4月10日に急逝していたことが発表となった。享年三十八歳。サモ・アリナンズでは4月21日からの公演直前であったため、公式には急病と発表し、客演にオクイシュージ氏を迎えて乗り切った。「笑い」をメインとする劇団ゆえに、観客に心から楽しんでもらうための措置であったもよう。

サモ・アリナンズは1992年に旗揚げした。近年は年一回の本公演を本多劇場などで行い、その他、多様なプロデュース公演も複数行っていた人気劇団。毎回客演を多数集めて行うプロデュース劇団の体裁をとっていた。

1992年、現座長の小松和重と、倉森勝利と久ヶ沢徹らが集まって結成した。小松は、にんじんボーンの宮本らと活動していたTEAM僕らの調査局を1992年3月に退団し、加藤健一事務所養成所から東京乾電池を経てフリーとなっていた倉森と1992年6月にタイニイアリスで第一回旗揚げ公演を行った。

2005年4月21日から24日までの第23回公演「ＡＢ男」は、新宿スペース・ゼロという大きなホールへの初進出公演であり、今後の発展が期待されていた。また、2004年10月に劇団内劇団として旗揚げされた小規模ユニット「劇団ワンダフルズ」の今後の展開も注目されていた。

サモ・アリナンズ