2005.3.1
松尾スズキ原作の漫画「破戒」発売
大人計画の松尾スズキ原作の漫画「破壊〜ユリ・ゲラーさん、あなたの顔はいいかげん忘れてしまいました〜」が発売となった。
この作品は、小学館の月刊漫画誌IKKIに掲載されていたもの。作画は山本直樹。HotWired Japanは「山本直樹は、たぶん、いまの日本のマンガ界において、もっともちからのある描き手と思う。いや、マンガに限らず、小説や映画を含めたフィクション表現の中でも、現在を生きている、ふつーの人間の「壊れていてむしろふつー」な心象風景を、山本直樹ほどきちんと、娯楽性も兼ね備えて、描けている表現者はそんなにいないんじゃないか?」と紹介している。その山本直樹と演劇界の鬼才(!)松尾スズキとのコラボレーションだ。期待してしまう。
「破戒」はIKKI連載(2004年6月号〜12月号)7回完結分の単行本化。24ページの大幅加筆があったという。ベーシックな世界観は明らかに松尾スズキの世界だ。印刷工場が舞台ということで、傑作「マシーン日記」を彷彿させるが、底辺に流れる閉塞観と、エロと暴力は昔ながらの大人計画の世界だ。巻末には「松尾スズキ×山本直樹、超鬼才クリエーター対談」も収録。大人計画の過去の公演や、(劇団)本谷有希子、「恋の門」、過去のアダルトビデオバイト、などなどについて語っている。
●あらすじ/小さな製本工場の若社長として、不況のあおりを食らいながらも、それなりの日々を過ごしているカズシ。ある日、若いバイト工員・ノボルが裁断機で指を切断してしまう事故が発生。面倒なことをやり過ごすための「諦め」が染みついている彼は、経営が苦しいながらも治療費を負担することで穏便な解決をはかる。しかし後日、カズシは「ノボルの兄」を名乗る人物から呼び出されることになり… (第1話)。諦めが身に付いた二代目若社長の前に現れた、暴力的でハレンチで美しい女。彼女との出会いが青年の日常を「破戒」する…。
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