2005.1.26
横尾忠則+一柳慧のCD復刻
状況劇場のポスターデザインで知られる著名な美術家・横尾忠則氏と、現代音楽界の重鎮・一柳慧氏が1969年に制作した2枚組みのレコード作品「一柳慧作曲 オペラ横尾忠則を歌う」が2月3日、LPサイズのCDボックスとして35年ぶりに復刻される。
作品は、様々な音源をコラージュした実験的な楽曲で始まる。「青森のバスガール」が歌っているという子守歌や、戦前の歌謡曲や軍歌、「お宮貫一」の掛け合い、戦時中のニュースなども使われている。銭湯の女風呂で、一柳さんに歌唱指導されながら、横尾さんが古賀政男の「男の純情」を歌うパフォーマンスも収録されている。
参加アーティストがすごい。内田裕也とザ・フラワーズがサイケデリック・ロックを長時間演奏し、トリは高倉健が「網走番外地」風に「アングラ サイケに 背を向けて……冥土帰りの 無宿者」(歌詞は唐十郎ら)と横尾賛歌を歌う。解説文は寺山修司、東野芳明、秋山邦晴が執筆した。
日本の60年代文化の立役者が参加したこのアルバムは、67年に横尾さんと一柳さんがヒッピー文化全盛のニューヨークで出会い、米国の新しい文化の高揚に刺激されたことがきっかけで生まれたという。
横尾さんは「この作品は、創造と破壊が同時進行し、音楽、美術、映画、演劇などが領域を超えて統合された前代未聞の芸術的事件だったのではないか」と話している。
税込み9800円。問い合わせはブリッジ(電話03・3710・8049)。
ブジッジ
後世に残るアーティストのコラボで、このような刺激的な仕事がなされていたことに感銘。最近はどうなんでしょうか。コラボは多いと思いますが、後世に残るのかしらん。いや、残って欲しいもんです。って、30年経たないとわからんか。
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