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2004.12.07
鴻上尚史が朝日新聞劇評に抗議!

音楽劇「リンダリンダ」を上演中のサードステージ・鴻上尚史氏が、12月1日付朝日新聞夕刊に掲載された劇評に対し、サードステージホームページで「抗議」を表明した上、劇場の壁に抗議文のダイジェストを貼り出した。かなり憤慨してますっ!

朝日新聞の劇評は「藤谷浩二」署名の記事。タイトルは『青春への「圧力」見えにくく』としており、KOKAMI@network「リンダリンダ」の作・演出を担当した鴻上氏の戯曲と演出に対しての評価を行っている。かいつまんで言えば、「3時間余の舞台は勢いがありパーティのような高揚感をもたらすものの、陰影のある人間ドラマや奥行きのある現代社会の描写とはほぼ無縁。鴻上らしい繊細な優しさと自由への希求に満ちた物語だが、台本・演出ともに消化不良の部分がある。」と断じている。

これに対し鴻上氏は、否定された部分に対し、「人間ドラマや現代社会」はちゃんと描いているし、完全燃焼している、と訴えている。

作り手側が外部の批評に対してひとこと言いたくなることはしばしばある。その場合、自らのホームページに掲載することが多いが、それだけではあきたらず、演劇系の外部サイトに書き込んだりすることもある。即座に反応したい場合、ネットぐらいしか手段はないからだ。本来の抗議方法は、新聞社に電話したり、訪問したり、というのが正しい「抗議」だろうが、やはり表現者としては、第三者の目に晒したいと考えるもの。しかし、劇場の壁に「鴻上壁新聞」とするのは珍しい。よっぽど誰かに反応して欲しかったのだろう。

文字数の限定されたオールドメディア上での中途半端な劇評に対しては、作り手が「コトバ足らず」と感じることはしばしばです。それが否定的なものであれば、どのクリエイターだって打たれ弱いものですから、黙っているとへこんでしまうので何かを表現したくなるもの。鴻上さんが言いたくなることはとてもマトモなことです。その行動は第三者の目を意識した「ひとつの表現」として賛否両論あるとは思いますが、それはそれとして今後の展開が楽しみになります。さて、今後、どうなるのでしょうか。藤本・鴻上、両者が言いっ放しで終わるのでしょうか。可能なら、朝日新聞紙上で、対論を行っていただきたいものです。どうでしょうかっ。

サードステージホームページ
劇評に抗議するぞいっ


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