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2004.11.27
名優・島田正吾さん逝く

98歳の現役俳優・島田正吾さんが亡くなった。舞台生活約80年。大正、昭和、平成を疾走した。

劇団「新国劇」の黄金期を築いた。「新国劇」というのは、演劇のジャンルかと思うぐらいの定評があったが、劇団です。

島田さんは明治38年、横浜市生まれ。大正12年、沢田正二郎さんが創立した新国劇に入団。入団2日目で初舞台を踏むなど頭角を現し、6年後の昭和4年に沢田さんが急死すると後継者となった。「関の弥太っぺ」「国定忠治」「瞼の母」の股旅物が代表作で、故辰巳柳太郎さんとともに新国劇の黄金時代を築いた。

だが、新国劇は演劇人口の変化に追いつけず昭和54年に倒産。島田さんは借金を抱えながらも、一度は劇団を再興したが、後継者難もあり、62年に解散した。その際、島田さんは「時勢に負けました。でも、誇り高く負ければ、意義も価値もあります」と語っていた。その後、ひとり芝居や歌舞伎の舞台、映画やテレビに積極的に出演したが、平成14年5月の舞台が最後になった。

島田さんは「白寿(99歳)まで新国劇の舞台を、100歳で新作を」が口ぐせで、再起をかけ、リハビリに励んでいたという。


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