2004.10.27
勘九郎vs野田秀樹で歴史が変わる!
すごい番組だった。番組視聴に金払ってもいいと思った。内容盛りだくさんのフジテレビ火曜深夜「特別な二人」。
10月26日(火)深夜放送の「特別な二人」(毎回、勘九郎がゲストを迎えてトーク)のゲストは野田秀樹。2001年の歌舞伎「研辰(とぎたつ)」(野田秀樹の脚本・演出、勘九郎が主演)がこの年の演劇賞を総ナメにしたが、「なぜ野田秀樹が歌舞伎に関わってしまったのか」が明らかにされた。あの日の深夜、歌舞伎座の裏から二人でしのびこみ、なにげなく舞台に立ってしまったからだった・・・。
そしてこの番組では、次から次へと貴重な裏話が語られた。演劇人なら涙なくしては聞けません。お客さんなら「満へぇ」もんでしょう。
- 歌舞伎役者、「演劇ワークショップ」初体験!
- 歌舞伎座裏方激怒、「そんなところに幕は吊れん!」
- 歌舞伎座裏方革命、「・・・吊ってみるもんだなあああ」
- 本番中の勘九郎の舞台上のオアシスは、コンセントのフタ!
野田秀樹は「研辰」の後、歌舞伎座でオリジナル「ねずみ小僧」をやりました。が、「研辰」は原作があり、「ねずみ小僧」はオリジナルとは言え、元ネタがあります。そこで次回こそ、完全オリジナルに挑戦すると。まさか舞台が現代にはならないとは思うのですが、どんな野田ワールドを歌舞伎座に再現するのか、楽しみです。歌舞伎座の役者やスタッフの右往左往ぶりもまた、想像するだけで楽しい。みんな狼狽しながらも楽しんでいる姿が舞台から伝わりますから。実は、演劇の歴史に革命を起こしているわけですけど、本人たちが楽しんでいるんですから。日本にはまだ国立の劇団がないんですけど、野田さんに言わせると、歌舞伎などの伝統芸能がその役割だったのかもしれない、とか。培ったテクノロジーが現代演劇と結びつくことの意義は大きいです。
さて、さらに勘九郎は問題発言を。歌舞伎執筆を三谷幸喜に要請したと。三谷さんは腰が引けてるらしいですが・・・時間の問題でしょう。そしてまた、今度は井上ひさしが手を挙げたとか。これには勘九郎さんもびっくりしてました。そんなの、日本中がびっくりですよ。まあ、遅筆なんで・・・不安。
ちなみに、この番組で見せた、野田さんが考案したワークショップでの稽古法(即興20役)は、ぜひ全国で採用して欲しいものです。実際に野田さんや勘九郎さんがやってみせてましたが、演劇の重要な要素を見事に鍛えるものになってました。素晴らしい!
中村勘九郎 特別な二人
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