2004.6.2
扇田氏が「ネット劇評」を分析
演劇評論家で、静岡文化芸術大学(静岡県浜松市)教授でもある扇田昭彦氏(文化政策学部 芸術文化学科)が、大学発行の「もっと知りたい――アート・マネジメント入門」という副読本に「ジャーナリズムと劇評」という一文を書いています。現在の劇評の在り方やその問題点などが、新聞社の記者としての豊富な経験や体験、見聞などをもとに書かれていますが、その中で「ネットでの劇評」という項目が立てられ、インターネットでの劇評空間の成立にも言及があります。
一般の演劇ファンやマニアが即座に、自由に、字数の制限なしに劇評を公開できる空間の成立をとらえて「ある意味では、だれもが「劇評家」になれる時代がやってきた」として、ネット上の劇評がこれからの劇評のあり方を大きく、根本的に変える可能性がある、と予想しています。
他にも、新聞批評の問題点・初日劇評の試み・専門誌と一般雑誌の劇評・批判精神の後退・劇評のあるべき姿などについて、項目が立てられ、具体的な例をもとに論じられています。また、この冊子にはアートへの理解と、地域に根づいたアート・マネジメントの実践について、数多くの実例に基づく興味深い文章が数多く掲載されています。学生向けの副読本として編集されたこの冊子は、一般にも実費で若干数の配布が可能です。
興味を持たれた方・ご希望の方は、静岡文化芸術大学・教務室(053-457-6114)にお問い合わせ下さい。
静岡文化芸術大学
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