2003.10.14
前川麻子氏の新刊は劇団木村座もの
劇団木村座と言われても、知らない人は全く知らないだろう・・・。
アンファン・テリブルで「ソウル・オブ・カラーズ・シリーズ」を月一回公演していた作・演出・役者の前川麻子氏が、仮の姿である文豪(アルバイト)として10月25日に文芸春秋社から新刊小説を上梓する。タイトルは「劇情コモンセンス」。内容は劇団木村座を中心としたバックステージもの。
さて、この劇団木村座だが、アンファン・テリブルが行ってきたソウル・オブ・カラーズ・シリーズで何度か舞台化されてきたものだ。公演直前の小劇場劇団「木村座」のてんやわんやをリアルに舞台化していた。役者がいない、座長がいない、公演会場が使えない、劇団を解散するか、などなどのピンチを前にした劇団員の七転八倒の物語が、本当の劇場で仕込みながら、本当のスタッフも参加して舞台化していた・・。
つまり、今回の小説は、舞台作品の小説化である。木村座シリーズはとても面白いシリーズであったが、はたして小説としては、どうであろうか・・・。
なお、本の装丁のために、架空の劇団木村座の公演の様子が実際の劇場を使って撮影されたという。場所は高円寺の明石スタジオ。集められた役者・スタッフはアンファンテリブルの公演に客演していた役者さんや、お手伝いのスタッフたち。実際に照明を仕込み、平台を敷いて、衣装・メイクをして撮影したという。その装丁もまた楽しみとなっている。
文芸春秋「劇情コモンセンス」情報
(初出「別冊文芸春秋」2003年1月号、3月号、5月号、7月号 「劇情するわけでなく。」を改題)
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