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(762)

2003.9.13
宮本亜門をブロードウェイが招聘

確かに「太平洋序曲」はすごい評判だったらしい。その舞台装置だけでも、一見の価値はある(舞台美術:松井るみ)。新国立劇場が「再演」したぐらいだし・・。

しかし、その宮本亜門演出の「太平洋序曲」が、本場のニューヨーク・ブロードウェイでロングランされるとなると、話のレベルが違ってくる。日本人の演出したミュージカルがブロードウェイで本格的な商業公演として企画されるというのは、まさにメジャーリーグに野茂が乗り込んだものに等しい。自主企画公演ではなく、また短期の招待公演でもなく、現地の製作会社がプロデュースし、ブロードウェイの劇場でロングランを目指すというのだ。出演者は米国でオーディションして選び、英語で上演するのだとか・・・。

「太平洋序曲」は1976年にブロードウェイで初演されたもの。米国の作曲家・ソイドハイムさんの作詞・作曲した作品。黒船来航にゆれる幕末の日本人を描いたものであり、その後の驚異的な日本の発展が綴られている。宮本演出では、2000年10月に東京・新国立劇場で上演され、昨年10月に好評再演された。その初演をソイドハイムさんが見て絶賛し、ニューヨークとワシントンでの公演が実現した。

なお、「太平洋序曲」が上演予定されている劇場は、現在「キャバレー」を上演中のスタジオ54。マジです。


宮本亜門がアメリカに上陸することも意義深いが、個人的には松井るみの美術が海を渡ることのほうに大きな期待を寄せている。時代は松井るみです。わが国から世界に羽ばたく三大松井の一人、舞台美術家の松井るみ(あと二人は松井秀喜と松井大輔)がいよいよ世界デビューする。素晴らしいいいい。(じ)
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