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2003.9.3
広末・筧で「幕末」「飛龍伝」連続上演

 劇作家つかこうへい氏(55)の代表作「飛龍伝」「幕末純情伝」の2作品が11月の東京・青山劇場で連続上演され、女優広末涼子(23)が連続して主演を務める。「飛龍伝」はつか氏自ら演出し、「幕末純情伝」は人気ドラマ「北の国から」の演出で知られる杉田成道氏が手がける。2作品の相手役を務めるのはつか作品への出演で知られる筧利夫(41)。

 演劇史に刻まれる試みに広末が挑む。人気劇作家で演出家のつか氏の戯曲2作品が、1カ月間で連続上演されることが決まり、広末が2作品のヒロインを演じることになった。2作品はともに東京・青山劇場で上演される。「幕末純情伝」は11月14日から23日まで、「飛龍伝」は「幕末−」の千秋楽からわずか3日後の26日に開幕し、12月7日まで公演が行われる。その後、大阪・厚生年金会館芸術ホールで12月10〜13日。

 安保闘争を背景に、力強く生きるヒロインの姿を描く「飛龍伝」は、人気女優たちがこぞって出演を熱望する人気作品。広末は5代目のヒロインとなる。今回は、2年ぶりの再演で、つか氏自ら演出する。4年ぶりの復活となる「幕末純情伝」は、つか氏の「蒲田行進曲」の劇中劇からヒントを得た作品で、新選組の剣士沖田総司が実は女性だったというユニークな話。こちらはフジテレビの人気ドラマ「北の国から」などで知られる演出家杉田成道氏が演出することになった。

 ハードで知られるつか作品を2作連続、しかも2人の演出家と向き合うことになった広末は「肉体的にも精神的にも相当ハードなけいこになると思います」。注目の稽古は、2作品を1日交代でやる同時進行形式になりそうだ。総合プロデューサーの岡村俊一氏は「広末さんの最初の舞台(銀河の約束)の時に何より驚いたのが、セリフ覚えの速さ。歌手活動や受験勉強など本当に忙しい時期だったにもかかわらず、稽古初日にはセリフを全部覚えていた。彼女ならこの困難な舞台も必ずできると確信している」とキッパリ。

 広末にとって舞台は、蜷川幸雄氏演出の01年「四谷怪談」以来、2年ぶり。「久しぶりの舞台なので、楽しんでやれればいいなと思っています」という。そんな広末にとって心強いのは相手役に決まった筧利夫(41)。過去に2作品とも出演の経験があり、舞台経験も豊富だ。ところがそんな筧も、異例の連続公演には「これをやることによって寿命が3年ほど縮まるかも知れませんが、それもまたよし」と、さすがに気を引き締めている。


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