蜷川幸雄がまた映画を撮る。今度は鶴屋南北の傑作「東海道四谷怪談」だ。

ジャニーズ事務所の若手・二宮和也を主演とした前作「青の炎」が好評だった蜷川監督作品だが、次に選んだのは1981年に自身が撮った怪談映画「魔性の夏　四谷怪談」の全く新しいバージョン。今回の映画のタイトルでもある「嗤う伊右衛門」は、独特の文体と、ざん新なキャラクター設定で、京極夏彦氏が純愛物語に仕上げた小説が原作となる。つまり、怪談映画ではなく、恋愛映画なのだ。それを蜷川が撮る。

蜷川幸雄は舞台でも四谷怪談を何度も採り上げいる。シアターコクーンで2001年12月にも竹中直人、藤真理子、広末涼子らで上演している。かなりの「四谷怪談大好きおやじ」だ。

出演は、唐沢寿明（伊右衛門）と小雪（お岩）など。６月中旬から撮影開始。公開は来年春に東宝系で。