2003.5.1
注目!小説家、本谷有希子
劇団、本谷有希子の主宰・本谷有希子が書いた中篇小説「暗狩」(くらがり)がすごい。月刊文芸誌「群像」(講談社)5月号に掲載されている。いや〜な感じになる素晴らしさ。ざらざらした手触り。あれは、紙ヤスリに頬擦りした感覚か・・・って、表現力なくてすみません。
4月30日の朝日新聞夕刊で、関川夏央の「文芸時評」が最大級の賛辞を送っていた。いわく、
やはり登場人物はみな傷だらけで、この年齢でここまで書くか、と思うほど気持ちが悪い。
それともこの年齢だから書くのか。私にはわからない。しかし少なくとも、いまこれを書かなくては気が済まない、自分を救うことができないという、いわば切羽つまった破壊的悲哀は、過剰なまでに迫ってくるのである。
これは絶賛だよね。いや、「書かなくては気が済まない」とかって感じはないけど。というか、芝居とかの表現ってのは、表現の欲求がベースだから・・・。
劇団の公演にも注目したい。柳美里みたいに、あっち側に持ってかれないように。講談社だからなあああ。
劇団、本谷有希子 第六回公演 5/9〜13
「家族解散」 原作/糸井重里、脚本・演出/本谷有希子
@タイニイ・アリス 前2000円 当2300円
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