ブッシュ米大統領のイラクに対する最後通告を受け、19日に都内で予定されていた嵐・大野智（22）の主演舞台「センゴクプー」の製作発表は、緊迫した情勢に配慮し中止が決定した。

　この日、急きょ中止が発表されたのは、舞台「センゴクプー」（４月11日〜27日、東京グローブ座）の製作発表。午後になり、マスコミ各社に「イラク情勢緊迫という状況にかんがみ、誠に申し訳ございませんが中止とさせていただきます」とするファクスが流された。

　同舞台は、アイドルグループ・嵐の大野が主演する舞台。戦国時代、男たちが戦いに明け暮れる中、暴力、権力を嫌って刀も持たず、得意の話術でひょうひょうと世を渡る主人公の姿を描くストーリー。「人をとらえるのは力ではなく心だ」と訴えかける。

　とらえようによっては、反戦のメッセージとも受け取れそうな物語。製作側では「発表の中止と物語の内容とは全く無関係。あくまで世の中の緊迫ムードを考慮してのこと」と説明した。舞台そのものは予定通り上演される。

　中止はこの日、会見に出席予定だった大野、吉野きみ佳（27）ら出演陣に伝えられた。舞台はマスコミ向けの製作発表を行わず、公開舞台稽古を経て来月11日の初日を迎える。（スポニチ）