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(632)

2002.12.23
静岡・演劇上演中止問題続報(1)

6月23日付のトピックスで取り上げた静岡県磐田市での「影武者・沖田総司」公演が「劇中に差別的な台詞がある」という理由で公演直前に中止になった問題が、12月13日付の磐田市議会の一般質問で取り上げられた。

答弁の中で市長は「契約の当事者・人事権者として責任を痛感している」と陳謝した。また、市教育長は「劇団には差別を助長するシナリオを上演しようとした法的責任が、市には必要かつ適切な注意義務や指導監督責任が遂行されなかった道義的責任がある」として、以下の条件での和解交渉を進めていることを明らかにした。

  1. 磐田市が劇団に公演委託料の概算払い金として払った100万円の返還を求めない
  2. 劇団は百万円以外を市に請求しない
  3. 芸術文化振興施策の一環として、本年度以降劇団に協力する

また、市はこの問題での職務遂行上の義務違反・監督違反を問い、市教育長と教育委員会事務局長を文書による厳重注意、市民文化会館の前・現館長を文書による戒告処分としたことを明らかにした。

質問に立った議員は、

「法的責任がないのに百万円の返還を求めないのは合点がいかない。(契約までの関与の度合いを考えると)職員の処分のバランスを疑う」

と批判、再調査を求めたが、教育長は再調査はしないと答えた。

(静岡新聞西部版・読売新聞静岡版より)

2002.6.23■差別的表現を理由に公演中止(静岡)


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