2002.06.24
今度は近鉄劇場・近鉄小劇場が閉鎖へ
いま、何かが進行しているってことなんでしょうか?
近畿日本鉄道は大阪・上本町の近鉄劇場(954席)・近鉄小劇場(420席)を2004年中に閉鎖する方針を明らかにした。施設の老朽化が進み、収益性も低いため、事業の継続は難しいと判断したことによる。1985年の開業以来、20年で幕を閉じる。
中小劇団の拠点として全国的に有名な大阪ガスグループの小劇場「扇町ミュージアムスクエア」(大阪市北区)も本年末の閉鎖が決まっている。関西を代表する劇場の相次ぐ閉鎖に、演劇文化の衰退を懸念する声が広がっている。
近鉄は、新たに劇場として建て替えることも検討した。だが、興行の採算が取れないうえ、不動産などの時価評価を強化する会計制度が2005年度をめどに導入される見通しで、収益性の低いビルの経営が難しくなることから断念した。跡地利用は未定で、商業施設やマンションへの建て替えを軸に検討する。
Yomiuri On-Line
しかしこんなことはあってはならない。大阪の文化がどんどん貧しくなっていく。跡地に新しく劇場の入ったビルを造るなど劇場を残す道はあるはず。(読者:み)
会計制度の変更は全国的なものでしょ。ってことは、他の劇場も追随する可能性があるんじゃないのか。建替え費用と税金に見合った収入が得られないと判断した劇場の行方は・・・。心配です。(じ)
【情報追加】
■朝日新聞が伝えたところによると、同劇場の稼働率は、年間200日にまで落ちていたという。これは非常に低いものだ。東京の同クラスの劇場はほぼ100%である。また、1993年度がピークだったそうで、二つの劇場の合計集客数は約40万人に上っていたという。これが2001年度には約225,000人。(200日で22.5万ってことは、ワンステ1000人以上を集めていた計算。お客は入っていたのに、どうして稼働率が低いのでしょうね?)
■関西の有名劇場である近鉄劇場・近鉄小劇場だが、これは東京で言うと、紀伊國屋ホールや本多劇場に値するものだという。小劇場演劇における中心的な存在であることがわかる。
■@ニフティの演劇フォーラム(FSTAGE)の有志が、近鉄劇場前で、この問題に関しての「劇場存続」をお願いするチラシを配布するという。
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