インターネットにおける演劇のもっとも充実したサイトとして知られる「えんげきのぺーじ」において、「制作」および「推薦」「レビュー」に関する熱い議論が展開した。

発端は、えんげきのぺーじの「今月のお薦め」で上位に入った「毛皮族」の公演に対する観客サイドの「一行レビュー」が非常に厳しいものであったこと。このギャップに疑問を感じた読者が、お薦め選者の方のレビューを読みたいが、選者は書かないのか？という質問に答える形で「議論」というより「質疑応答」が展開していった。

この質問に対する直接の答えは、選者の個人サイトにレビューが載っているというものであったが、書いていない選者もおり、それぞれ、「毛皮族」に対する問題提起も含めて、発言が重ねられた。特に、「毛皮族」の公演において制作面のトラブルが起きていたこともあり、「制作」の当事者の発言が引き出され、非常に興味深い読み物となっている。

今回の「論争」は、「演劇と制作」、「演劇とレビュー」、「演劇とお薦め」という多様な問題を含むものであり、充実した論争であった。そしてまた、明確な答えに行き着かない「毎度おなじみのもの」でもあった。特にインターネットという新しいメディアの登場で始まった「レビュー」や「お薦め」が抱える問題に、なんらかの明確な回答が出てこないのか、とも思う。論議が深まり、いつの日か回答が得られることを期待したい。

えんげきのぺーじ

最初の発言は、「談話室」の「フリートーク」の#3537「おすすめ芝居の感想？」