2001.02.07
松原敏春氏、死去!
劇作家でもあり、トレンディドラマ作家でもある松原敏春氏が2月6日午前、亡くなった。53歳。
松原さんは、慶応大学在学中に「巨泉・前武ゲバゲバ90分!」の脚本に参加してデビュー。その後、東京ヴォードヴィルショー(1973年旗揚げ)の作・演出で参加し、たくさんの傑作を生み出している。松原敏春作品の主なものは、「俺たちの聖夜(1977)」「いつか見た男達(1981)」「黄昏れて、途方に暮れて(1989)」「月満ちて、朝遠く(1990)」など。70年代から80年代にかけての一時期、東京ヴォードヴィルショーと東京乾電池が小劇場界をリードしていたが、乾電池を岩松了が支えていたのに対し、ヴォードヴィルは松原敏春と高平哲郎、喰始らが支えていた。
また、松原敏春は「トレンディドラマ」というジャンルを作った人とも言われている。代表作である「抱きしめたい!(1988)」こそがトレンディドラマの先駆けであると位置付けられている。その後、向田邦子賞を受賞した1993年の「家族日和'93」や、NHK朝の連続テレビ小説「かりん」、ビートたけしの自伝的小説のドラマ「菊次郎とさき」などを生み出している。今年の4月に放送予定の「天国までの百マイル」もある。
いまでこそ、三谷幸喜のテレビと演劇での活躍が話題となっているが、20年前の松原敏春は演劇でも時代を支え、テレビドラマの世界でも新しい分野を切り開いていた。当時の若い演劇人への影響は小さくない。早過ぎる死が惜しまれる。
残念です。資料がないんですけど・・・「北関東逆境連」って松原さんじゃなかったでしたっけ?(じ)
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