2000.12.26
シアターテレビジョンが倒産、民事再生へ
(株)シアター・テレビジョン(千代田区麹町1−6−6、設立平成7年11月、資本金2億3938万円、山田英久社長、従業員8名)は12月18日、東京地裁より再生手続の開始決定を受けた。負債は約2億3800万円。
同社は平成7年に設立された日本で初めてのパフォーミングアーツを専門に放送するテレビ局。オペラ、バレエ、演劇、コメディ、ダンスといった国内外の劇場中継を中心に、メイキングやドキュメンタリーなどあらゆるジャンルの番組を制作。CSデジタル衛星放送「スカイパーフェクTV!」の1チャンネルとして24時間、全国放送を行っている。
(株)エフエム東京の出資も得て(現在の比率42%)、デジタル通信放送加入者も徐々に増え始め、売上も平成10年2月期年商は前期比倍の3億4510万円を計上した。しかし、設立時の初期投資をはじめ番組制作に絡む固定費などが嵩み、借入過多から収益は低迷、赤字決算が続いていた。その後も業績は回復せず、加入者の伸びも鈍化している事から資金繰りは逼迫、自主再建を断念した。
なお、現在、再生に向け、事業は継続、放送も行われている。今後、その再建計画に賛同し、資金供出を引きうける企業の登場を待つことになる。しかしながら、収入源が加入者頼みであり、メインコンテンツが演劇中心というものでは、経営的に厳しい状況は変わらないだろう。長い目で見て、「演劇放送市場を育てる」というぐらいの太っ腹な篤志家が現れることを期待しよう・・・いや、祈ろう。
こうなりゃ神頼みでしょ。(じ)
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