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(198)

2000.01.16
自分の才能を株式にして売り出した舞台女優 in London

ロンドンの名門演劇学校に合格したが年間1万ポンドの授業料が工面できなかったキャロライン・イレーヌさんは、困り果てたあげく最後の手段として考え付いたのが「株式を発行して私の才能に投資してもらおう」というものであった。

株の裏付けとしては、女優としての可能性を示す「演劇学校の合格証」だけであった。しかし、株主の厳しい目にさらされる立場に自らを追い込み、演技に磨きをかけようとする彼女の姿勢を認めた著名な作曲家のアンドリュー・ロイド・ウェバー氏らが株式を引き受け、彼女は学費を無事調達できた。現在、学校も卒業し、舞台デビューも果たしたが、現時点ではまだ株式の配当を計上するまでには至っていない (=女優業で十分な収入を得られていない) 。

彼女は、2年後には10%の配当を株主に提供すべく、女優としての自分に磨きをかけている。

日本経済新聞より


「人間の才能」なんていう「わけわからん」ものにゼニを出す、という感覚は日本人にはなじみのないものだけど、やっぱ「パトロン」の国である欧米では、そんなに珍しいものじゃないんじゃないのかな。この事例は個人であるキャロラインさんと、個人であるウェバー氏が契約したものだけど、もっと大きな次元で行われている事例もあるよね。確か、「ミック・ジャガー債」とか「ジョージ・マイケル債」があったはず。CDの発売に際し、そのCD売上、コンサート売上などの見込まれる収益から配当するという前提で、活動資金を調達するシステムだ。これの場合、けた違いのお金が動き、投資家も個人だけには留まらない。

日本でも劇団が債券を発行したりしないかなあ。たまたま1月16日に劇団A-CLISのミーティングで、「劇団初のISO9000及びISO14001取得」について話し合っていたときに、債券発行、株式店頭公開、のことも話題になっていたのだ。キモは継続的な品質管理と、会計監査に耐えられる経理処理だろう、という結論には達したのですけど・・・変な劇団だ!


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