2000.5.11
大分・金田特派員緊急レポート
みなさん、こんにちは。私は大分県在住の金田と申します。その昔、北九州演劇祭でSUN CHILDさんと知り合いNiftyと出会いました。この度「週刊FSTAGE」において企画宣伝のお願いをしましたところ、このような機会を設けていただくことが出来ました。SUN CHILDさん及び一寸小丸さんに心より感謝します。ありがとうございました。
実はこの度、(皆さん既にご承知の)我らがシスオペ・小須田康人氏が出演されます『子供のためのシェイクスピア「リア王」「十二夜」』の地方公演として、大野郡三重町の「エイトピアおおの」公演が決定しました。両演目が上演される唯一の地方公演で、また九州でただひとつの公演ということもあり、会館関係者一同広く皆さんにPRして、一人でも多くの皆様にお越しいただきたいと考えています。申し遅れましたが私は当会館の運営企画委員のメンバーで、何を隠そうこの企画を仕掛けた本人であります。今回公演データのご紹介と併せて、この公演が実現するに至りました経緯について、つれづれなるままにご紹介させていただきます。
エイトピアおおの・・・美しい(^_^;)
☆ 自主事業の演目選定もラクじゃない
およそ地方の会館などは同じだと思いますが、あらゆるジャンルの演目に対応できる「多目的なホールづくり」が要求されます。各種音楽、演劇、古典芸能、講演会等々。しかし舞台芸術文化に触れるチャンスの少ないこの地方の町では、地域住民の好反応を得る企画はなかなか難しいものなのです。事実イベンターが企画した「天童よしみショー」は満席で、会館が企画した「森○博○ショー」はサッパリっていう結果ですから。(ここだけの話、この件についてはアーティスト選定の時点で勝負ありって気もしますが)
さわやかな陽射しがまぶしいわ。
私はこれまで委員会の中で、演劇ジャンルを中心に数々の企画を提案してきました。経費がかかりすぎる商業演劇は論外として、こじんまりしたスタッフ・キャストで旅公演をしてくれる(安くて旨い)企画はないかといつも考えていました。そして'97夏の「リア王」との衝撃的な出会いとなるわけです。わかりやすく親子で楽しめるシェイクスピア、そして演劇ファン魅力のキャスト陣。夏休みにピッタリの企画と踏んだ私は、早速提案しました。しかし予想どおり、そう簡単に企画が採用されるわけでもなく、音楽などとはまた違った演劇に対する意識、一種独特の「演劇モノの敷居の高さ」に行く手を阻まれる思いがしました。
輝く劇場内部
| 荘厳なるエントランス
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☆ 夢はかなうもの
ところがです。事態は急転、まさに「ひょうたんから駒」でした。昨年度に企画できなかった演劇部門ということで、優先的に本年度自主事業の1本として決定したのです。動き出すと早いもので、以前「ヘンリー4世」地方公演について制作側と交渉した経緯もあり(日程等の都合で断念)、今回スムーズな契約ができました。個人的にも今回は待望の「リア王」「十二夜」再演、またキャストは'97とほぼ同じという願ってもない条件でした。まさに夢の企画の実現です。
夏休みの思い出のひとつに、小劇場ファンのあなたはモチロン、「親子で観劇」はいかがですか? 皆様方のお越しをスタッフ一同、心よりお待ちしております。
☆ はじめまして、「エイトピアおおの」です。
九州は大分県。その県庁所在地(大分市)から南下すること40キロ。JR普通列車に1時間も揺られていればそこは緑豊かな大野郡三重町。
平成10年9月にオープンした 大野広域総合文化センター「エイトピアおおの」。カバザクラ材をメインに使用し明るくひろびろとした空間の大ホール(1001席)は、幅16m・高さ11mのプロセニアム、残響時間は1.8〜2.0秒と、世界的なホールにも引けを取らない設計がされています。
公演データ
「リア王」
平成12年8月12日(土) 19時開演
「十二夜」
平成12年8月13日(日) 14時開演
(写真のキャプションは編集部が勝手につけました・・・すみません)
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