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横浜演劇サロンレポート1

「劇サロ」は変な集まり!?

文責:編集部 じんぼまさのり


以下は、2006年5月23日のニュースで配信したものです。今後、毎月行われている「劇サロ」へ出席した際は、こちらにレポートをアップします。ので、転載しました。

横浜演劇サロン(劇サロ)に行って来た。毎月一回、相鉄本多劇場に演劇関係者が集まっているらしい、というウワサは聞いていた。危ない秘密結社、ではないとは思っていたが、会費100円、酒持参と聞くと、そこにいるのが演劇人だけに、なんかとんでもないどす黒いものが渦巻いているかと・・・正直、びびってた。でもまあ、7〜8人のしょぼい集まりだろうとも思ったので、行ってみたのだった。とんでもなかった!

5月は22日がその日。毎月一回、だいたい月曜に行われている。7時半に会場の相鉄本多劇場(横浜)に。近くの酒屋で缶ビール2本とつまみも買って。受付で100円を箱に入れてると当サイトで連載してもらっている「乾坤一滴」の小松杏里さんに会う。かつては常連だったのだが、3年間の福岡単身赴任があったので、久々の出席だとか。その時点で会場には、得体の知れない10人ぐらいがうごめいていた。(まだ会場設営中)

酒とツマミは持参せよ、ということだったが、劇場にあった差し入れの残りなどがたくさんテーブルに並んでいた。この劇サロは相鉄本多劇場の強力支援で行われており、「ありもの」が提供されている風。ありがたいことだ。普通、自治体などの支援はあっても、相鉄本多劇場という民間企業が場を提供してくれることは、なかなかあることではない。

で、人数が10数人になり、7時45分ぐらいになったころ、劇場の方の挨拶があって、会はフェードインした。遅れて、世話役的なポジションになっている大西一郎さんが登場。大西さんは劇団ネオゼネレイタープロジェクトを主宰している。

会は、周囲にいる人との雑談で進行していく。劇サロ公式HPに「情報交換会」とあったので、もうちょっとフォーマルなのを勝手に予想していたが、さすが演劇人、ぐずぐずでいい感じ。

8時半になり、「恒例」の「自己紹介&宣伝」タイム。で、気がつくと40人を超えていた。劇場の中央に出されていたテーブルだが、舞台側と入口側と、山が三つになっていた。山と山の間でうごめいているやつもいる。見るからに役者なやつが。

で、自己紹介を聞いていてびっくり。普通にお客さんも来ているのだ。確かにサイトを見ると「観客として表現活動に関わっている人」とある。これって要するにお客さんのことだったのだ。観客側が参加する演劇人の飲み会・・・まあ、芝居の打ち上げでは普通だけど、あえてこういう場をやるってのは新鮮に思えた。

初期からこの劇サロに関わっているという大西さんと杏里さんに伺った。スタートは4〜5年前になるとか。3年前から相鉄本多に会場が固定され、徐々に人数が増えていったのだとか。最初はやっぱり、数人の飲み会だったとか。でもって、会の最大の目的が「忘年会」なんだとか。今年も忘年会に向かって頑張っている・・・と言われてもよくわからないよな。

40人の人が、順番に自己紹介&公演案内をしていく。1時間以上かかっただろう。でも、なぜか楽しかった。これがメインイベントなのかもしれない。前日まで公演をやっていた劇団の作家や役者、某劇場スタッフ、ミュージカルやってる人、見るからに70歳を超えたお姉さま、おとーさま、そして金髪のあんちゃん、ロンゲでおねえ言葉のお兄さん・・・この人、近々、メイド服着てイベントやるって言ってたような・・・空耳かもしれない。

実は、4月のコレに知人が出た。その人はお客側の人。呼ばれたんで行って来たと言ってた。それで、前々から知ってはいたこのイベントにがぜん興味を持ったのだった。創り手サイドとお客さんたちが集まって、今の演劇を語るイベントは、とても面白かった。会の途中で、ひとりの人にいろいろ質問された。その人はいろいろ見ている人。評判の良かった公演に対し、「あれでいいのでしょうか?」「受けてはいるけど、何も描いていないんじゃないのか?」「創り手として、こういう状況でいいのですか?」などなど。思わず児玉清で「その通り」と言ってしまいそうになったが、私なりの弁明をしました。言うことで、いろいろ感じることがあった。こういうの、とても面白いと思う。

杏里さんによると、「乾坤一滴」にも何度も出てきた「福岡演劇のひろば」もまた、この感じを目指しているとか。・・・東京でもできるといいな。

次回開催予定 6月19日(月) 7月24日(月) 8月14日(月)

横浜演劇サロン

(2006.5.23)


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